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大河「べらぼう」外国船を防げ!失脚させられるも優秀なのは確かな松平定信が江戸を守るために打ち出した仰天プランとは

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上役のみならず、下役までもが、農夫や漁夫のようになってしまうのではないかと定信は想像しています。そのようなことになってしまっては、いざという時の役に立ちません。

では、どのような人材を集めて奉行にすればいいのか。定信が注目したのが「寄合」と「小普請」でした。前者は3千石以上の大身であるが、無役の旗本。後者は3千石以下で無役の旗本・御家人のことです。

「寄合」「小普請」のなかから人を選んで、その者の官位を「五位」とし、1カ所に2人ほどを「土着」させ、加増してやる。そうすれば、海防奉行として懸命に働くのではないかと定信は考えたのです。

その海防奉行の「下役」の与力・同心には、小普請の中から「御目見以上で禄高百俵以下の者」を「海手上番」とし、役料を与えて派遣する。また「御目見以下で禄高4・50俵以下の者」を「下番」として「土着」させる。無役の者(幕臣)に役料を支給し、役職に付ければ、喜んで働くに違いないとの計算でしょう。

海防以外の狙いもあった

また、定信はそういった者たちに弓や鉄砲修行の合間に「漁業」でもさせれば「船上の働き」も後々できるようになるのではないかと考えていました。定信のこの提案は「奇妙の建議」(奇策)として、人々も納得したようです。

(主要参考文献一覧)
・藤田覚『松平定信』(中公新書、1993年)
・高澤憲治『松平定信』(吉川弘文館、2012年)

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