「飛び込み営業」「会食で根回し」そんな"泥臭い仕事"をできる人が、AI時代も重宝される理由
営業職に限った話ではない。AIが仕事を代行する「AIエージェント」の発達により、“スマートな仕事”はAIによってどんどん自動化されている。
もはや、パターン化できる仕事をすることに人間の価値はなくなっていくと言えるだろう。
そんな時代に仕事の価値を発揮するために何が必要か? それこそがパターン化できず、時には非合理的で非論理的にも思える「泥臭い仕事」を通じた価値なのである。
泥臭い仕事でしか得られない経験知
ここでいう泥臭い仕事とは、アナログとか非効率という意味ではない。「やらなければ得られない一次情報を、自分の身体と時間を使って取りに行く仕事」を指していると理解してほしい。この一次情報が経験知となり、人間の仕事の価値になっていくのである。
例えば、筆者がDXベンチャー企業の執行役員として営業改革をしていたとき、北は北海道、南は鹿児島まで日本中の営業に同行していたことがある。1日で5件のアポイントに同行したり、なぜか飛び込み営業を一緒にすることになるなど、きわめて泥臭い活動をしていた。
そうして得た一次情報に基づいて、現実に即した改革を実行することができ、営業生産性は1年間で160%改善するという結果になった。それまでは机上の空論で空回りしていた組織が、一気に成果に向かって突き進むことができた結果だと考えている。
この“泥臭い仕事の価値”というのが理解されていないことも多い。
AIの進化により、デジタル化された情報のほとんどはAIが学習し、使えるようになった。それはつまり、デジタルな情報だけに触れていても、まったく差別化できず強みにならないということだ。
説教のようで恐縮だが、例えばスタートアップ経営層の相談をいろいろと聞いていると、こういった泥臭さが足りないということは多い。きれいなプレゼン資料とロジカルな事業計画はあるのだが、実際に事業を成長させるだけの迫力がないのだ。
厳しい言い方になるが、見た目だけがきれいな資料を作るだけなら、AIでも十分にできてしまう。そうではなく「自分たちが動いたからこそわかった、特別な知見」こそが事業のユニークな強みになるのだ。



















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