「また強豪校か…」「広陵高校と同じ末路になる」仙台育英サッカー部の《いじめ重大事態》大炎上していなくても"事態は深刻"なワケ
今回の仙台育英高校の問題は、複数メディアで報道されており、SNSでも「またか」「広陵高校と同じ道をたどるのでは」と、叩かれてはいるものの広陵高校のときほどには過熱していない。
しかしながら、連続して類似した問題が起き続けており、試合出場や連帯責任の取り方などにおいて基準があいまいであるという点で、今後も問題となりそうな論点が含まれている。
簡単に経緯を振り返っておこう。
仙台育英高校が優勝する決勝戦の前日、11月1日にさかのぼる。この日、学校側がすべての保護者宛てに「いじめ重大事態報告に寄せる校長所見」というタイトルの文書が送付された。このことは、試合後の4日に一部メディアが報じて明らかになった。
報道を受けて、翌5日、仙台育英高校は公式サイトから文書を公表し、1日に保護者に送付された文書とともに、経緯の説明をしている。そして、最後のほうに「(サッカー部が)対外活動の停止を行う予定」と述べている。
高校側によると、複数の部員によって「『いじり』と呼ばれる不適切な言動が繰り返されていた」という。また、加害行為の詳細が把握できていないことから、(被害者の)部員と家族に事情を伝えたうえで、決勝戦に出場することにしたと説明した。
一方で報道によると、被害を受けた部員は病院で「抑うつ症状」と診断され、現在も通院中だという。
解決が困難な「3つの難題」
学校側の対応に不備があったことは紛れもない事実であるし、実際に学校側は批判にもさらされている状況だ。
広陵高校のときも同様だったのだが、実際に対応を行う際には、いくつもの困難が伴うのも事実だ。
・部活動の継続や大会出場の判断
・当事者のプライバシーや人権の保護
問題の発覚や公表が遅れた際に「学校側が隠蔽している」という批判がされるのだが、必ずしも隠蔽が行われているとは限らない。本当に学校側が実態を把握できていなかった場合も少なくないのだ。


















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