受験は「代謝」の戦いだった。受験生の心と体が安定し、最後まで集中力を保てる方法。血糖が安定すれば、自律神経が整い、思考までクリアになる

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では、どうすれば自律神経を整えられるのか。――そのカギを握るのが「血糖コントロール」である。

血糖値は、単なる“エネルギーの数字”ではない。

血糖が下がると、脳は「命の危険」を感じ、血糖を上げるホルモン(アドレナリンやコルチゾール)を分泌する。このとき交感神経が過剰に刺激され、焦りや不安が強まる。つまり、受験直前のイライラや落ち着きのなさは「心の問題」ではなく『自律神経のアンコントロール状態』。その背景にあるのは「血糖の乱れ」なのだ。

血糖が安定すれば思考も明晰になる

血糖が安定していれば、自律神経のリズムも一定に保たれる。体温や脈拍のリズムが安定し、頭も冴え、集中力も保ちやすくなる。血糖の安定こそ、自律神経を整える最短ルートといえる。

ところが受験期は、夜食や甘いお菓子に頼りがちだ。糖だけを摂ると血糖が急上昇し、その後インスリンが大量に出て急降下を招く。脳は「エネルギーが足りない」と錯覚し、アドレナリンを放出。結果、イライラしたり、急にぼんやりしたり――この血糖の乱高下が集中力を奪っていく。

理想は「ゆるやかに上がって、ゆるやかに下がる」血糖曲線だ。普段は3〜4時間おきに少量の補食をとるのがよい。おすすめは、一口おにぎりや豆腐、温かい味噌汁など。糖質にたんぱく質と脂質を組み合わせると、吸収がゆるやかになり、血糖の波を小さくできる。

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