「資料作りが終わらない人へ」→やみくもにやるのはNG。誰も教えてくれないのに超大切な「力の入れどころ/抜きどころ」

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続いて、構成も重要なポイントです

皆さんは資料の構成を考えるときに何を考えるでしょうか。よく言われるのは「起承転結」かと思います。

ただ、ここではもう少し細かく考えてみましょう。構成の際に一番力を入れるべきポイントは、「論点の設計」です。資料の目的を踏まえて、答えを出すべき論点のセットについて考えましょう。この論点がずれていると、資料は読んでもらえませんし、読んでもらっても狙い通りの議論ができません

具体的な「論点」とは?

では、先ほどの事例でどのような論点が考えられるでしょうか?

・なぜインセンティブを導入する必要があるのか?
・インセンティブを導入することで売り上げ向上はどれくらい見込めるのか?
・コストはどれくらい増えるのか?
・インセンティブ導入以外の方法はあるのか?
・インセンティブがベストなのか?

こうした内容が考えられます。

論点を考えるときのコツは疑問文で書くことです。論点が体言止めや単語レベルであると具体的に考えることができません。ひと手間加えて問いの形にしましょう。

目的と論点の設計に力を入れたら、あとは力を抜いて構いません。「力を抜きすぎだ」と思われるかもしれませんが、そんなことはないのです。「資料はみんなで作るもの」です。

目的と論点をしっかり考えたら、周囲に共有していきましょう。そこで自分が考えていなかったポイントを教えてもらい、みんなの合意が取れた段階で、足りない情報を集めるフェーズに移ってよいと思います。

特に入社間もない方は、周囲の力を借りながら資料作成していくことは大変重要なことです。

なお、もう一つ力を抜いてよいポイントといえば、装飾でしょう。スライドを作る際の図表やグラフにおいて、不必要な装飾は不要です。極力簡素化していきましょう。

堤 崇士 GLOBIS Asia Campus Pte. Ltd. CEO

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つつみ たかし / Takashi Tsutsumi

京都大学大学院経営管理教育部修了。東京海上日動火災保険株式会社入社。企業向け損害サービス部門にて、保険事故の原因特定、損害額算定、交渉業務に従事。その後、グロービスに入社し、製薬業界を中心に企業内研修やスクールを活用した研修の企画・設計・営業を担う。Ashridge Business School修了後、日本イーライリリー株式会社にて採用および糖尿病領域人事ビジネスパートナーとして勤務したのち、グロービスファカルティ本部にて講師育成、教材開発、研究業務に従事。現在は、シンガポール拠点の責任者として東南アジアにおけるリーダー育成および研究業務に従事。博士(経営科学)。現在はGLOBIS Asia Campus Pte. Ltd.CEO。

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