周辺には大型スーパーもあるが…駅徒歩20分の「東京の"不便な"商店街」に人が集まる理由

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砂町銀座商店街の周りには東京メトロ東西線の「南砂町駅(江東区新砂3-1-2)」「東陽町駅(江東区東陽4-2-1)」。都営新宿線の「西大島駅(江東区大島2-41-19)」「大島駅(江東区大島5-10-8)」などいくつかあるのだが、どこも徒歩だと20分くらいかかってしまう。

商店街を挟むように位置する大型ショッピング施設

砂町銀座商店街にある「そよ風テラス(江東区北砂4-26-6)」のスタッフ、加藤さんは次のように語る。

「たしかに鉄道の駅からは少し離れているのですが、バス網がとても発達しているので、皆さんバスを利用しています。特に70歳以上の都民であればシルバーパスが年間1000円(住民税非課税世帯)で発行されるので便利なんです」

砂町銀座 そよ風テラス
「そよ風テラス」のスタッフ。向かって右から理恵さん、加藤さん、紗都子さん(筆者撮影)
砂町銀座 そよ風テラス
「そよ風テラス」の外観(筆者撮影)

そよ風テラスは「そよ風」のブランドで、全国に高齢者用のデイサービスや有料老人ホームなどを展開する㈱SOYOKAZEのコミュニティスペースだ。介護事業者が運営してはいるが、お年寄りばかりではなく、買い物途中の子育て世代などの利用者も多い。通りに面した入り口全面がガラス張りなので、中をのぞいて見知った顔を見つけるとひょいと入ってよもやま話が始まる。そんな風景が見られた。

「この地域は古くから住んでいる方が多くて、高齢化も進んでいます。ひとり暮らしの方もかなり多い。SOYOKAZEは、本業が介護事業なので、そっち方面のご相談はよくいただきますね。最近では終活や相続のご相談を受けることも増えています。もちろん相談は無料です。要介護認定を受けていない方でも大丈夫です。健康や暮らしに不安を感じている方には、行政が運営する地域包括支援センターにおつなぎすることもありますね」(加藤さん)

商店街はどこもそうだが、近隣に大型のショッピング施設が進出してくると、客がそちらに流れて活気を失いがちだ。砂町銀座商店街もその例に漏れない。南砂町駅近くには「イオンスタイル南砂(江東区南砂6-7-15)」が、西大島駅方向には「イトーヨーカドー アリオ北砂店(江東区北砂2-17-1)」が商店街を挟むように位置している。

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