「上司ガチャに外れた」と嘆く人に欠けている視点 これほどコスパの悪い悩みはない

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上司ガチャ
「上司ガチャ」は非効率な悩み?(写真:Fast&Slow / PIXTA)

最近の若い世代の方々は、「タイパ」、つまりタイムパフォーマンスを非常に意識されていると聞きます。無駄な時間を嫌い、効率的に成果を出す。これは素晴らしい考え方だと思います。私も昔から、どうすれば最短で最高の結果を出せるか、そればかり考えて生きてきました。

しかし、そんな皆さんが、キャリアにおいて最も非効率で、時間と精神をすり減らすだけの「悩み」に囚われているとしたら、それは大変もったいない話ではないでしょうか。

今回はずばり、最近皆さんお悩みで話題のキーワード「上司ガチャ」についてお話ししたいと思います。

キャリアをむしばむ「タイパの悪い悩み」

「配属された上司が最悪だった」「この人の下では成長できない」。そのような嘆きの声をよく耳にします。働く人の約9割が「上司ガチャ」という言葉を知っていたり、その存在を実感していて、実に8割以上が「ハズレを引いたことがある」と答えている調査も出ています。もはや社会現象と言ってもよいのかもしれません。

ただ、自分ではコントロールできない他人のことで悩み、愚痴をこぼし、異動や転職という不確実な「運」に自分のキャリアを委ねてしまうことは、極めてコスパの悪いことになってしまうのではないかと思います。

皆さんが上司のことで悩んでいる1時間、1日で、ライバルは新しいスキルを身につけ、実績を積み上げているかもしれません。その差はどんどん開いていく一方です。今回は、そんな非効率な悩み「上司ガチャ」から解放されるための、ものの見方、考え方について共有させていただきたいと思います。

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