このように、パワーなど動力性能ではスポーツグレードのS6スポーツバックe-tron/ S6アバントe-tronが勝る。だが、通常の一般道であれば、A6アバントe-tronのパワートレインでも十分に交通の流れをリードできるほど余裕ある走りを楽しめる。街乗りから郊外のワインディング、高速道路など、多様な道でストレスのない走りを味わえることはたしかだろう。
なお、バッテリーの充電時間は、例えば、アウディ独自の充電施設「PCA」で150kWの急速充電器を利用する場合、充電状態(SoC)10%から80%の充電を約35分で完了できる。
ちなみに、このPCAとは、Premium Charging Alliance(プレミアム・チャージング・アライアンス)の略。アウディ、ポルシェ、フォルクスワーゲンのEVオーナーが利用できる充電サービスだ(2025年10月中旬現在)。各ブランドの販売店などに設置された最大150kW出力のCHAdeMO規格急速充電器の利用が可能で、2025年7月現在、全国に395基を設置。利用には、月額基本料金1800円/月と都度充電料金が必要だ。
回生ブレーキとコースティング走行
 
A6 e-tronシリーズでは、高度な回生システム(回生ブレーキ)を持つことも、優れた一充電走行距離に貢献するという。回生システムとは、減速時のエネルギーを利用して発電し、バッテリーに電力を供給する機能。効率的かつ発電量の大きい回生システムほど、結果的にBEVの航続距離を伸ばす効果も生み出す。A6 e-tronシリーズでは、最大220kWを回生し、システムは日常のブレーキプロセスのうち約95%に対応する(稼働する)という。
A6アバントe-tronの場合、まず、通常のドライブモードでは、アクセルペダルを戻した際の減速度を二段階で調整でき、減速度を高めることで、回生システムをより効果的に使える。調整は、ステアリングの左右にあるパドルシフトで行い、左側で減速度をアップさせ、右側で減速度をダウンさせる。減速度を最大にすれば、アクセルペダルを戻した際に車速の落ちが速く、回生システムが充電する量も上がる。逆に、減速度を最弱にすると、コースティング走行も可能だ。





 
         
         
         
         
           
           
           
           
         
         
         
        












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