基幹車種「ゴルフ」の行方や日本での展開は? CEOが話す「フォルクスワーゲン」電動化の少し先
フォルクスワーゲンは、熱心なブランドファンを持つことで知られている。
ヨーロッパでもファンミーティングが盛んで、なかでもドイツ本国で行われる「GTIファンフェスト」は有名だ。
ブランドとして成功を維持するためには、この先もファンとの結び付きが重要というのが同社の考えで、それはよく理解できる。
一方、EV戦略を継続していくにあたり、フォルクスワーゲンにはなにが必要か。来日したフォルクスワーゲンのトマス・シェファーCEOに話を聞いた。
フォルクスワーゲン乗用車ブランド CEO
1970年、ドイツ生まれ。大学で工学を専攻し、卒業後ダイムラーAGに入社。2012年フォルクスワーゲンAG入社。インターナショナルプロダクションと、CKD(コンプリートノックダウン)担当。チェコのシュコダアウトCEOなどを務めたあと、22年4月VWブランド最高執行責任者(COO)、同年7月よりフォルクスワーゲン乗用車部門のCEOと、ブランドグループコアのヘッドに就任。
設定したゴールは「ただひとつ」
2022年7月にフォルクスワーゲンの乗用車部門のCEOに就任したシェファー氏。2025年11月1日に、東京・代官山「T-SITE」で開催された「VW Weekend Meetup」に参加して、ファンとの交流を持った。
インタビューをしたのは、そのタイミング。
9月にミュンヘンで開催された自動車ショーでの、「ID.ポロ」と「ID.クロス」お披露目の直後でもあった。
「CEOに就任した際、私が設定したゴールはただひとつです」
シェファーCEOは言う。
「それは、過去最高のフォルクスワーゲン・ブランドを作ることでした。ミュンヘンでのIAA自動車ショーでは、プロミスを守っていることを示せたと自負しています」
ミュンヘンで公開されたID.クロスとID.ポロは、全長4m程度のバッテリー駆動EV(BEV)。事前になんの告知もなく、いきなりのお披露目だったので、集まったメディアは驚いた。
ID.クロスは、クラディングなる合成樹脂のパーツでボディ下半分を覆ったような、オフロードテイストの外観が特徴的。一方のID.ポロは、カムフラージュのまま。全長4.1m程度のボディは、おそらくID.クロスと共通だろう。
「この2台は2026年に発売します」と、シェファーCEOは言う。



















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