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ディズニーがオープンAIへの出資&キャラクター提供に踏み切った訳。グーグルの著作権侵害は非難

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(写真:Philip Cheung/The New York Times)

ハリウッドと生成AIに転換点をもたらす動きとしてディズニーは、オープンAIに10億ドル(約1500億円)を出資し、オープンAIの短編動画プラットフォーム「Sora(ソラ)」にディズニーキャラを登場させると12月11日に発表した。

3年間の契約の一環として、ソラで制作された厳選動画がディズニープラスで配信される。これにより、ディズニーはとくに若年層が好むコンテンツ分野への進出を果たす。ユーチューブやティックトックといった競合サービスが強みとしている分野だ。

ソラのユーザーは来年の早い時期に、ミッキーマウスやシンデレラ、ヨーダといったディズニーが権利を持つキャラクターを使った動画の生成を開始できるようになる。

ディズニーCEO(最高経営責任者)のロバート・アイガーは声明で、「AIの急速な進歩は業界に重大な瞬間をもたらしており、オープンAIとの今回の提携を通じて、われわれは慎重かつ責任を持って物語が届く領域を拡大していく」と述べた。

ルビコンを渡った最初の大手ハリウッド企業

ディズニーはこの分野でルビコン川を渡った最初の大手ハリウッド企業となる。

多くの俳優、アニメーター、脚本家たちは、AIでつくられる番組や映画によって自らの仕事を大量に置き換えられる可能性に警鐘を鳴らしてきた。ただ、そうした懸念は今のところ現実にはなっていない。背景には、ディズニー、ユニバーサル、ワーナー・ブラザース・ディスカバリーといった企業がAI対応を極めてゆっくりと進めている事情もある。

例えばディズニーとユニバーサルは、ミッドジャーニーのAI画像生成ツールが両社の所有するキャラクターを「露骨に取り入れて複製した」画像の作成を可能にしているとして、ミッドジャーニーを訴えた。ミッドジャーニー側は、自社の行為は著作権侵害とならない「フェアユース(公正な利用)」に該当するとして、ディズニーとユニバーサルの訴えを突っぱねている。

ニューヨーク・タイムズが入手した停止通告書によると、12月10日にディズニーはグーグルの「大規模な」著作権侵害を非難。ディズニーの弁護士はグーグルに対し、生成AIモデル、並びに同サービスの訓練・開発に『ライオン・キング』や『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』といった著作権保護作品を使うのをやめるよう求めた。ディズニーはメタやキャラクター・ドットAIなどにも同様の通告書を送っている。

グーグルは、コメントの求めに応じなかった。

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