昭和電工が青色LED素子事業から事実上の撤退へ、経営権を豊田合成に譲渡

昭和電工が青色LED素子事業から事実上の撤退へ、経営権を豊田合成に譲渡

旧安田系の総合化学メーカー、昭和電工は4月27日、2012年中をメドに千葉事業所(千葉県市原市)で生産する青色LED(発光ダイオード)素子事業を本体から分離して別会社にしたうえで、豊田合成に70%の株式を譲渡すると発表した。経営権を譲り渡すことで、赤字が続いていた同事業から事実上撤退する。

昭和電工は今年12月に、青色LED素子事業を「TSオプト」の社名で別会社化したうえで、豊田合成に株式70%を売却する。譲渡金額は公表していない。TSオプトの資本金は約4.9億円を予定。本社は千葉県市原市に置く。

昭和電工の青色LED素子事業は窒化ガリウム系に分類される。窒化ガリウム系LEDの開発販売では豊田合成が世界大手の一角として先行しており、昭和電工とも提携関係を築いてきた。昭和電工はTSオプトについて当初は30%の株式を保有するものの、持分法適用会社となるため、連結事業には含まれなくなる。

昭和電工は昨年初めの段階で、前11年12月期には青色LED素子事業の黒字化を見込んでいた。しかし、販売数量増やコストダウンなどが想定通りに進まずに前期も赤字を強いられたもようだ。抜本的改善のため、他社との提携を探っていた。同日、都内で会見した酒井仁和取締役執行役員CFO(最高財務責任者)は「価格や収率についてある程度のお客さんをつかんでいればそれなりだったかもしれないが、そこ(想定)には追いつかなかった」と明かした。

(武政 秀明 =東洋経済オンライン)

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