「若返りホルモン」を増やす意外な食材!日本抗加齢医学会元理事が教える「食べた方がいい食材」&「食べすぎに気をつけたい食材」
霊芝(れいし)、しいたけ、まいたけなどに含まれる多糖類の一種βグルカンも血糖値の上昇を緩やかにすることが報告されています。βグルカンには免疫力を高める働きや神経機能の維持などの働きもあると言われています。
最近はきのこに特有の健康成分の研究が進み、注目度が上がってきました。エルゴチオネインという、アミノ酸からつくられる強い抗酸化作用をもつ成分が細胞内のミトコンドリアに集まり、ミトコンドリアの酸化を防ぐ働きがあるとされています。
その結果、抗炎症作用、DNA損傷の予防、さらには認知症予防などの効果が期待されます。エルゴチオネインは、エリンギやヒラタケに多く含まれ、とくに北海道で多く採れるたもぎ茸には多量のエルゴチオネインが含まれることが知られています。
「スーパーフード」納豆の5つの効用
◎納豆
発酵食品の納豆は「スーパーフード」として世界中で注目されています。
その効用は数多くあります。
第一に、納豆菌による整腸作用があります。納豆菌は微生物のなかでも最強の繁殖力をもち、病原性大腸菌O‒157の繁殖を抑えるほど強力であることがわかっています。腸内細菌叢を整える力も強力です。
基礎実験レベルですが、納豆の抽出物に新型コロナウイルスの細胞への感染を防ぐ作用があることも東京農工大学や感染症未来疫学研究センターなどの共同研究で明らかになりました。
新型コロナウイルスによってつくられるスパイクたんぱく質が、納豆抽出物のもつたんぱく分解作用によって変性するということです。こうしたたんぱく分解酵素の研究がさらに進めば、抗ウイルス薬の開発につながるかもしれません。
第二に、ビタミンK、マグネシウム、亜鉛など現代人に不足しがちなビタミン・ミネラルが含まれています。とくにビタミンKとマグネシウムは高濃度で含まれています。
ビタミンKは動脈壁からカルシウムを抜き取り骨へ移動させる作用があり、骨をつくるのに欠かせないビタミンで、骨粗しょう症の治療薬にもなっています。動脈壁からカルシウムを抜き取るということは、血管へのカルシウムの沈着を起こりにくくするため、動脈硬化の予防効果も期待できます。免疫力の維持・増強という意味でも重要な栄養素です。
第三に、納豆菌がつくり出す酵素の一種ナットウキナーゼが含まれていることです。ナットウキナーゼは日本人研究者の須見洋行先生によって発見され、血栓を溶かす作用があることがわかっています。
心筋梗塞や脳梗塞の再発予防にも効果が期待できますし、血管炎を起こす新型コロナウイルス感染症の感染予防や合併症対策につながる可能性も指摘され、研究が進められています。


















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