ちなみに、助手席の座り心地は、足下スペースがかなり広々していて、窮屈さをまったく感じない。これは、運転席の足下スペースと比べ、ドア側を広げている効果が出ているためだ。また、シート形状は、座面端ドア側のサイドサポートを、運転席より低く設定することで、乗り降りをしやすくしている。
ただし、運転席ほどのホールド性はないため、コーナリング中にやや体が外側に傾きやすい。とくに、左右のコーナーが連続する場所では、かなりゆっくりと走らないと、体も左右に揺れやすく、車酔いする人もいるかもしれない。助手席に人を乗せる場合は、あくまでスムーズにゆっくりと走ることが必要のようだ。コーナーが楽しいクルマだからといって、ペースを上げて走るのは1人で乗るときだけにしないと、人によっては次から同乗してくれない危険性もあるのであしからず。
市街地・峠の下り坂
市街地では、通常のハイブリッド仕様であるベースコントロールの状態で、減速度を変更し「シングルペダル操作」と「コースティング走行」を試してみた。
プレリュードは、ベースコントロール設定時、アクセルペダルを離した際の減速度を7段階で調整できる。減速度を最大にすると、アクセル操作のみで加減速ができるシングルペダル操作を使うことが可能。また、減速度を最小にすればホンダ車で初となるコースティング走行もできる。
各操作は、ステアリング左右に備わったパドルシフトも兼ねる減速セレクターで行う。右側が減速度を減少させる「+」、左側が減速度を増す「-」だ。シングルペダル操作にする場合は、左側「-」セレクターを最大の減速度になるまで数回押す。すると、市街地など、比較的低い速度域で走行する場合や渋滞路などで、アクセルペダルの操作だけで加減速を調整できるようになる。赤信号時などに、停止寸前まで減速できるため(完全停止時はブレーキペダルの操作が必要)、頻繁にブレーキペダルを踏む必要がない。ドライバーの疲労軽減に貢献する機能だといえよう。しかも、減速度を最大にしたときの制御が絶妙だから、アクセル操作に対し車体がギクシャクしづらいのもいい。



















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