【月間販売計画の8倍、1ヶ月で2400台受注と好調】ホンダ新型「プレリュード」600万円超のスペシャリティスポーツがなぜ受け入れられたのか

✎ 1〜 ✎ 129 ✎ 130 ✎ 131 ✎ 132
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
試乗したメテオロイドグレー・メタリックの新型プレリュード
試乗したメテオロイドグレー・メタリックの新型プレリュード(写真:三木 宏章)

しかも、コーナー手前の減速中などに仮想ギア段数をダウンさせると、「ブリッピング」サウンドも奏でる。ブリッピングとは、急激なシフトダウン時にエンジン回転数を上げることで、駆動輪のロックやギアチェンジ時のショックを軽減し、スムーズな加速につなげる技術だ。シフトダウンに合わせ、「ブン、ブン」とエンジン回転も上下するこのサウンドは、サーキットなどでスポーティな走行を楽しみたいドライバーにとって気分をかなり高揚させてくれるはずだ。

とくに、ドライブモードをスポーツにすると、エンジンサウンドもかなり主張が大きくなる。回転が上昇するにつれ音質が徐々に高音へ変わり、回転がグーンと上昇していくような伸び感を味わえるのが楽しい。また、ブリッピングのサウンドも、GTやコンフォートなどほかのドライブモードと比べると、明らかに音量が大きくなり、スポーツ走行の気分を存分に味わえる。

リニア感が増すS+シフトとスポーツモード

ドライブモードの上に配置されたS+シフトのボタン
ドライブモードの上に配置されたS+シフトのボタン(写真:三木 宏章)

そして、乗り味。S+シフトとスポーツモードの組み合わせは、明らかにアクセル操作に対し、リニアなレスポンスを感じられる。また、シビック タイプRのシャーシをベースにした車体も、コーナリング中にしっかりと踏ん張る感じで安定感が高い。足まわりも、電子制御式サスペンションの「アクティブ・ダンパー・システム」などを採用していることで、アクセル操作に対しタイヤがしっかりと路面を捉えてくれる。トラクション性能はかなり高いといえる。そのため、ある程度の速度でコーナーを旋回しても、車体がロールする感じも少なく、安心してコーナリングを楽しめた。

新型プレリュードが持つ走りは、この「S+シフト×スポーツモード」の設定時に最も醍醐味を感じられる気がする。とくに、この設定で意外だったのが、変速などの操作をクルマ任せにするATモードにしたときだ。MTモードからATモードへの切り替えは、パドルシフト(減速セレクター)の「+」を長押しするだけ。設定を変えてアクセルペダルを踏み込んで加速すると、自動でシフトアップ。また、コーナー手前で減速すると、自動でシフトダウンを行うだけでなく、ブリッピングまでしっかり自動化されている。しかも、それらのタイミングがすべて絶妙。筆者の場合、自分が手動で操作するよりも、クルマ任せのATモードのほうが「スムーズに走れるのではないか」と思ったほどだ。

次ページ新型プレリュードのパワートレインについて
関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事