今年30周年の人気アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』 全国の「聖地」を改めて"巡礼してみた"結果

✎ 1〜 ✎ 26 ✎ 27 ✎ 28 ✎ 29
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

作中にも登場する登山電車の終着駅「強羅駅」からは、ケーブルカーに乗り換えてさらに上り、途中アジサイの名所でもある「強羅公園」を通り、終点の「早雲山」へ。

そこからは箱根ロープウェイに乗り換えて、「芦ノ湖」へ向かいます。途中にある、黒たまごが名物の「大涌谷」も作品に登場。ロープウェイの駅は、今年4月に大きくリニューアルし、「ちきゅうの谷」という“生きている地球”を体感できる体験エリアが新たにオープンしました。

そして、終着の芦ノ湖では遊覧船も運航しており、対岸にはバックに富士山が見られるなど、いかにも箱根らしい風景が展開します。

芦ノ湖は、駅伝ファンなら誰もが知る、「箱根駅伝」の折り返し地点としても有名です。毎年1月2日の往路では、箱根湯本駅から山登りの「5区」として、ここ芦ノ湖までドラマが繰り広げられます。

強羅
アジサイの名所である「強羅公園」(筆者撮影)
芦ノ湖
「芦ノ湖」の遊覧船から眺める富士山は絶景です(筆者撮影)

万葉集から「エヴァ」まで舞台となった聖地

聖地巡礼
この連載の一覧はこちら

芦ノ湖周辺は、かつては関所のあった東海道の要衝でした。

筆者は、『エヴァ』の聖地の歴史を肌で体感しようと、箱根湯本から旧街道に沿って箱根関所跡、そして箱根峠まで歩いたことがありますが、峠の茶屋を越えてようやく芦ノ湖と富士山が見えたときは感動しました。

昔も今も、東海道随一の難所であることは変わりなく、400年前の江戸時代の旅人たちも同じ場所で感動していたことを思うと、胸が熱くなりました。

古くは万葉集にも登場する、歴史ある景勝地の箱根。奈良時代から未来の「第3新東京市」まで、過去と未来をつなぐ箱根は、まさに日本を代表する“聖地”なのではないかと思います。

箱根
芦ノ湖畔に復元された「箱根関所」。「エヴァ」の舞台地にかつては関所が置かれていたとは、歴史の交差が感慨深いです(筆者撮影)
古関 和典 ロケ地研究家、コンテンツツーリズム研究家

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

こせき かずのり / Kazunori Koseki

1973年神戸市生まれ、早稲田大学政治経済学部卒業後、旅行会社に入社。映画『のだめカンタービレ』のヨーロッパロケを担当して以降、社内でチームを立ち上げ、数多くの映画、テレビドラマ、アニメ等のコンテンツ制作の業務に携わる。2016年、TIFFCOMにおいて、『日経エンタテインメント!』と共催で「全国ロケ地セミナー」を開催し、その活動が同誌でも紹介される。2023年、法政大学大学院政策創造研究科修士課程修了。

現在は業務の傍らでロケ地研究家として「ロケ地ラボ」を主宰し、各大学や地域での講演も行っている(2015年以降、内閣官房より「地域活性化伝道師」の委嘱を受け活動)。2021年、フジテレビ『超逆境クイズ!!99人の壁』に「ジャンル=ロケ地」でチャレンジャー出場、グランドスラム達成。コンテンツツーリズム学会理事。

ブログ:https://ameblo.jp/chiiki-media/

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事