「東京ジャイアンツタウン」が目指す地域との関わり方 2年後の完成に向けた現在の取り組みを聞いた

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東京ジャイアンツタウンという場所をグループ各社がどう “自分事”にしていくか。読売新聞だけのものでもない、ジャイアンツだけのものでもない、よみうりランドだけのものでもありません。各社が協力してどう価値を高めていくかということに集中し、目標を共有しているからこそ知恵が生まれるんだと思います。自分たちはできないけど、ジャイアンツだったらこういうことができるんじゃないか。よみうりランドだったらああいうことができるんじゃないか。そういったことを皆が常に意識しています」(梅崎氏)

協力各社と議論を重ねる日々

東京ジャイアンツタウンの完成は2027年中の予定。水族館や飲食施設などが出揃うまでに約2年の期間がある。

「ここからの2年はトライ&エラーの期間だと思っています。現在は広大な敷地に球場が1つポツンと建っているだけで、そこにドムドムフードサービスと読売グループの共同事業でハンバーガーショップを作ったほか、ラーメンなどのポップアップショップが営業していますが、それくらいです。

水族館がオープンすれば、水族館目当てでまずは行ってみようという方がたくさんいらっしゃると思うので、そこで違うフェーズに入っていけると思いますが、それまでにエリアとしての価値を高めるトライを続けていきます。まずは球場の居心地の良さを体感してもらいたいですし、水族館や飲食施設がオープンしたらもっと頻繁に行きたくなる場所になれればいいなと考えています。

飲食施設に関しても議論を重ねているのですが、例えばすごくオシャレなテイクアウト用の箱なんかを作れば、来場された方々がそれを持ってピクニックみたいな感覚で芝生席へ行ってもらえるんじゃないかとか……いろいろとアイデアが出ています」(梅崎氏)

さまざまな企業との協力が欠かせないプロジェクトであるが、協力してくれる各社がどこまで深く関わってくれるかが大切になるという。

「よみうりランドがドムドムフードサービスと縁があり協業を進めているのですが、イースタン・リーグや高校野球などアマチュア野球の試合がある時はある程度の売上が見込める一方で、試合がない時期はどうするのかといった問題が出てきますよね。東京ジャイアンツタウンとすれば、1年を通じてにぎわいを創り出すため、通年で営業をしてほしいわけです。

なので、そういった部分でドムドムフードサービスと向き合って、お互いに試行錯誤したり、オリジナルメニューのアイデアを出し合ったりしています。東京ジャイアンツタウンのまちづくりをサポートしていただいている共立メンテナンスとも、互いにさまざまな意見を出し合っていて、プロジェクトに深く関わってくれています。前のめりに取り組んでいただけることによって生まれるアイデアや施策などがさまざまな世代をカバーし、多くの人に親しんでもらえるまちづくりにつながっていくと思うんです」(梅崎氏)

地域の方々のライフステージに寄り添うことを理想とし、読売グループと協力各社が推進する壮大なまちづくりのプロジェクト。完成へ向けた今後の取り組みに注目だ。

(画像はすべて読売巨人軍、よみうりランドによる提供)

浜田 哲男 スポーツライター

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はまだ てつお / Tetsuo Hamada

千葉県出身。専修大学経済学部を卒業後、広告業界でのマーケティングプランナー・SPプランナーおよびライター業を経て起業。プロモーショナル・マーケター認証資格取得。『ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)』の取材をはじめ、『Sportiva(スポルティーバ)』『週プレNEWS』(集英社)、『日刊SPA!』(扶桑社)など複数のスポーツ・エンタメ・ニュース系メディアで連載企画・編集・取材・執筆に携わる。『カレーの世界史』(SBビジュアル新書)など幅広いジャンルでの編集協力も多数。千葉ロッテマリーンズが誕生した1992年より、地元民として応援し続けている。Xアカウント:@buhinton

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