外国人社長がまた辞任、崖っ縁の日本板硝子

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外国人社長がまた辞任、崖っ縁の日本板硝子

まるで回転扉だ。ガラス大手日本板硝子は4月18日、クレイグ・ネイラー社長兼CEOが辞任、後任に吉川恵治(61)副社長が就く人事を発表した。ネイラー氏は6月末の株主総会で取締役からも退く予定だ。

同社では2008年6月に就任した英ピルキントン出身のスチュアート・チェンバース氏が「仕事より家族との時間を優先したい」との理由で1年余りでトップの座を放棄。米化学大手デュポンの副社長を務めた経歴を買い、外部から召聘したネイラー氏もわずか2年で交代となった。

同社の藤本勝司会長は、今回の辞任について「戦略に関する取締役会での意見の不一致」と説明する。実際、ネイラー氏が推進した新興国への積極投資策は、ベトナムの太陽電池向けガラス工場新設が延期になるなど、欧州危機のあおりで頓挫していた。

一方、12年3月期はピルキントンが地盤とする欧州事業の不振で2期ぶりの最終赤字に転落する見通し。来期も人員削減などリストラ費用で連続赤字の公算が大きい。こうした中、取締役会はネイラー氏が10年11月に策定した強気の中期経営計画を見直し、リストラ路線で急場をしのごうとする意見に傾いた。結果、ガラス業界の内情に詳しくない同氏が孤立した。

主軸事業経験なし

4年ぶりの日本人社長となる吉川氏は日本板硝子の生え抜き。入社4年後に出向した硝子繊維子会社に18年間在籍し、「コストや品質管理、スピード感など本社と違うDNAを植え付けられた」(吉川氏)苦労人だ。本社に戻った後は、新規事業の情報電子向け分野を担当。今年2月にはリストラを遂行する最高プロジェクトマネジメント責任者に任命されていた。ただ、主軸の建築や自動車向け、海外を統括した経験は乏しい。

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