日産自動車は上昇率5.8%で3位にランクイン。CSR分野で情報開示が進んだことと、評価対象となる2024年3月期までの好調な業績が全体を押し上げた。同社は、電気自動車の活用を通じた社会変革や地域課題解決に取り組む「ブルー・スイッチ」を推進し、200件以上の自治体・企業との連携実績を積み上げてきた。ただし、2025年3月期以降は厳しい業績が続いており、今後のランキング推移には注目だ。
4位には住友林業とバンダイナムコホールディングスが上昇率4.9%で並んだ。住友林業は好調な財務が総合順位を押し上げた。インドネシアで地域住民に苗木を無償で配付し、育成した成木を市場価格で買い取る「社会林業」を、子会社を通じて展開し、地域の経済活性化と緑化に取り組んでいる。
バンダイナムコホールディングスは、CSR分野の取り組みが進展した。役員報酬には、グループマテリアリティに沿った脱炭素化の取り組み結果や従業員エンゲージメントなどの指標を反映させ、経営レベルで取り組みを推進する。プラスチック削減施策にも積極的で、プラスチック代替素材製品の開発や、ガンプラランナー・ガシャポンカプセル容器の材料削減・再資源化などに取り組む。
投資先や連携先の選定などにも
約20年続く「CSR企業ランキング」の上位企業は、すでに高いレベルで取り組みを進めている企業が多い。一方、投資先や連携先の選定などには、「これから伸びる」企業という視点も役立つ。本ランキングもそうした視点のひとつとして活用いただきたい。
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