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超一等地なのに閑散の「汐留シオサイト」…同時期に開業、今もランドマークの「六本木ヒルズ」と何が違う? 明暗を分けた"居処"とは

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  • 坪川 うた ショッピングセンター研究家・ライター
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六本木6丁目には、テレビ朝日の本社スタジオがあった。現在、「六本木ヒルズ」がある場所だ。

現在のテレビ朝日(筆者撮影)

テレビ朝日は、老朽化した本社スタジオを建て替えようとしていたところ、港区から再開発を勧められた。そこで、近くで「アークヒルズ」の再開発を進めていた森ビルに相談する。

理想的な都市環境を確保するためには、“土地を広げる必要がある”との意見で両者が一致し、森ビルが取りまとめることになった。この決断が、「六本木ヒルズ」の運命を決めたといっても過言ではない。

1986年に、東京都が六本木6丁目を再開発誘導地区に指定し、森ビルとテレビ朝日は住民へ再開発を呼びかけ始めた。

11ヘクタール超の土地に、地権者が約500人。開発地の面積からしても地権者の数からしても、最大規模の再開発であった。

同年3月、六本木から赤坂にまたがるエリアに、「アークヒルズ」が完成する。

最初の「ヒルズ」である「アークヒルズ」(筆者撮影)

「アークヒルズ」の成功により、再開発は都市再生の重要な手段であると世の中で認められるようになった。ここで、森ビルに再開発を成功できる素地が整ったのだ。

土地をまとめることに意義がある

近くに「アークヒルズ」という成功例があったものの、500人もの地権者をまとめるのは容易ではない。

特に10人ほどの反対の会とは、何度も衝突した。それでも粘り強く住民と対話し、全員の同意を得る。一部の地権者は転出したが、最終的には約400人の地権者が再開発組合に参加した。

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