人気バンドのドラマーが罹患を公表――頭痛だけじゃない?知っておきたい脳腫瘍の"6つのサイン"と罹患率・治療法《医師が解説》

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脳の中には運動や感覚をつかさどる場所、言葉を理解したり記憶を保ったりする場所、視覚や聴覚を処理する場所などが存在します。そのため、腫瘍がどこにできるかで表れる症状は変わってきます。

視覚や聴覚に関わる神経が圧迫されれば、見え方や聞こえ方に異常が出ることもあります。片目の視力が下がる、視野の一部が欠ける、ものが二重に見える、片耳だけ聞こえにくくなる、耳鳴りが続くなどがその例です。

大脳に腫瘍があると、けいれん発作を起こすことがあります。今まで一度も経験しなかった発作が突然起きた場合、脳腫瘍を疑う必要があります。

手足のしびれや動かしにくさ、言葉が出にくい、話が理解しにくいといった症状も要注意です。性格や感情の変化、記憶力の低下など、一見すると認知症やうつ病と似たような変化が出ることもあります。

小脳や脳幹と呼ばれる部分に腫瘍ができると、ふらつき、めまい、バランスが取れないといった症状が出て、歩行に支障が出る場合もあります。

まとめると、以下のような症状が続いたり進行したりする場合には、脳腫瘍の可能性も念頭において、脳神経外科や神経内科を早めに受診することが勧められます(※外部配信先では表を閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)。

気になったら専門医に相談を

頭痛があるからといって、すぐに脳腫瘍を疑う必要はありません。多くの場合は一次性の頭痛です。ただし、先に挙げた症状がある場合は、早めに医療機関を受診することが大切です。

脳腫瘍には良性・悪性・転移性があり、発生部位や性質によって治療の難しさや予後が変わります。正しい知識を持ち、不安な症状があるときは専門医に相談することが、早期の対応と生活の質を守る第一歩になります。

久住 英二 立川パークスクリニック院長

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くすみ えいじ / Eiji Kusumi

1999年新潟大学医学部卒業。内科専門医、血液専門医であり、旅行医学やワクチンに関する造詣が深い。国家公務員共済組合連合会虎の門病院で内科研修ののち、臍帯血移植など血液がんの治療に従事。血液内科医としての経験から感染症やワクチンにも詳しく、常に最新情報を集め、海外での感染症にも詳しい。2024年12月に立川高島屋SC10階に内科、小児科、皮膚科の複合クリニック「立川パークスクリニック」を開業した。

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