「仕事を終わらせずに帰るなんて責任感がない」という声もあるが…「残業キャンセル界隈」を肯定する会社が"残業ゼロ"に舵を切った結果

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どう見えるのかはおまえの主観じゃないかと言われそうなので、データを載せておきます。

残業ゼロに取り組む前の2020年は、社員の離職率は20%でした。残業ゼロを達成した2021年は15%、そして直近の2025年は5%と、改善傾向にあります。エンゲージメントスコアも向上しています。

(出所)『残業ゼロのすごい仕組み』

離職率やエンゲージメントスコアは社員の幸福度を直接示すものではありませんが、社員が「会社のせいで自分の人生が犠牲になっている」と感じていたら低水準のままであるはずです。数値が改善しているのは、残業ゼロが社員の人生に何らかのポジティブな効果をもたらした結果だと考えていいのではないでしょうか。

大幅ベースアップで残業代ゼロを損失補填

残業ゼロを目指すにあたって不安なことが一つありました。残業代目当ての社員が困らないかという点です。昨今の社員はお金より働きやすさを優先する傾向があります。しかし、全員がそうだとは限らないし、働き方をより重視するというだけであり、賃金は安くてもいいと考えているわけではありません。残業ゼロで手取りが減ることを嫌って、辞めていく社員がいるのではないかと心配だったのです。

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