中学受験算数の基礎的な問題「まっすぐな道の片側に、10メートルおきに5本の木が植えてあります。このとき両はしの木は何メートル離れていますか?」

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

そして、学校や塾では解き方の「知識」はたくさん教えてくれますが、「算数センス」を鍛えるトレーニングはあまり行われません。

そのため、「算数センス」が元々ある子だけが、勉強して「知識」を得ることで難しい問題をどんどん解けるようになります。ですから、算数が得意になりたければ、まずは「算数センス」を鍛えてほしいのです。

「算数センス」を鍛えるためには、パズルやブロック遊びなどがとても効果的です。たとえば、タングラムやレゴブロックなどで遊ぶと、楽しみながら数や図形をイメージする力を鍛えることができます。

日常生活の中でも、たとえば「3人で同じ量を分けると、3分の1だね」といったふうに数をイメージする力を育てることができます。

知識を得るにもイメージが大事

そもそも「知識」を得るのが苦手という子は、「イメージしながら覚える」方法を取るといいでしょう。

マンガでわかる! 算数の文章題が10日で得意になる方法
『マンガでわかる! 算数の文章題が10日で得意になる方法』(あさ出版)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

私たちの脳は「文字」を覚えるのが少し苦手です。たとえば、単語だけで覚えるより、写真やイラストを見たほうが覚えやすくなることがわかっています。実際の実験でも、スケッチを見て単語を覚えたグループのほうが、単語だけみて覚えたグループよりも、たくさんのことを思い出せたそうです。※注

ですから、覚えるのが苦手な子は、カードゲームや学習マンガを活用したほうが効果的といえるでしょう。

特に小学生のうちは、イメージを自分で思い浮かべることが難しいこともあります。ですから、家庭学習などでは、テキストや問題集をひたすらこなすだけでなく、周りの大人が、子どもたちがイメージしやすくなるような工夫を考えてあげることも大事なのです。イメージができれば勉強はもっと楽しくなるはずです。

※注
●画像優位性効果
E Margaret Anne Defeyter, Riccardo Russo, Pamela Louise McPartlin. The picture superiority effect in recognition memory: A developmental study using the response signal procedure. Cognitive Development Volume 24,Issue 3, July. September 2009, Pages 265-273
菊池 洋匡 中学受験「伸学会」代表、算数オリンピック銀メダリスト

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

きくち ひろただ / Hirotada Kikuchi

開成中学校・高等学校、慶應義塾大学法学部法律学科卒業。10年間の塾講師歴を経て、2014年に中学受験専門塾「伸学会」を自由が丘に開校し、現在は目黒校・中野校・表参道校・飯田橋校を合わせて5教室の展開。伸学会の指導理念と指導法はメルマガとYouTubeでも配信し、現在、メルマガは約8,000人、YouTubeチャンネルの登録者は10万人を超える。著書多数。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事