「私は産地偽装していない」社長が訴えるも"犯人視報道"で経営悪化…不起訴になっても続く「冤罪の地獄」

大川原化工機の社長らが逮捕された当時の報道について、容疑を否定する被疑者の主張を掲載しなかったことなどを説明する朝日新聞の記事(弁護士ドットコムニュース撮影)
不起訴でも広がる誤解
並木商店の弁護人をつとめた斎藤悠貴弁護士によると、同社は国産鶏肉の仕入れを依頼した別の会社から勝手に外国産を納品され、国産の金額をその会社に支払っていたという。
その意味で、斎藤弁護士は「外国産の鶏肉を国産と偽ったという刑事事件との関係では、並木商店は加害者ではなく、騙された被害者の立場です」とうったえる。
東京地検立川支部は7月15日付で、男性を不起訴としたが、当初これを報じたメディアはなかった。
会社ぐるみで事件に関わっていたという「社会の誤解」を解く必要があると考え、斎藤弁護士は7月下旬、マスコミ各社に「不起訴処分となったことも報じてほしい」などと要望書を送った。
その翌日以降、不起訴が次々と報じられた。
それでもネット上には、「また不起訴……」「悪いことしてもOKってことですね」などと、男性が犯人だと決めつける人たちの書き込みがあふれた。
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