「時間の流れが体感3倍速」「何回言えばわかるんですか?」「今日1日、何をしていたの?」──"事業会社からコンサル"転職組が語る≪最初の壁≫

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また、未経験者は調査・分析・資料作成、さらにはプレゼン力でつまずきやすい。「週次の定例会議で指摘を受け、翌日までに修正して再レビュー──その繰り返しに応えるのが大変だった」という声もあった。

意外と低かったのは「労働時間の長さ」だ。ハードワークは覚悟して転職する人が多いため、それ以上にスキル不足やスピード要求を“壁”と感じる人が多い。

AさんやBさんの体験談にある通り、事業会社出身者は「質とスピード」「即アウトプット」「未知の知識の爆速インプット」という3つの壁にまず直面するのだ。

”壁”がある根本原因

事業会社からコンサル業界への転職者が「壁」に直面する根本原因には、そもそも働き方に違いがあるからだ。以下に主な違いを5つ紹介しよう。

【①求められる役割】
事業会社:「実務担当者」として長期的に事業に深く責任を持つ
コンサルティングファーム:「外部の提案者」として短期集中で課題解決を支援
【②スキルセット(マインドセット)】
事業会社:特定領域での専門性を深く追求、現場視点重視
コンサルティングファーム:論理的思考力と問題解決力、常にアウトプットを意識
【③時間軸】
事業会社:数年以上の長期プロジェクト
コンサルティングファーム:1カ月〜数カ月の短期プロジェクト
【④組織構造・働き方】
事業会社:固定的な組織で長期間同じチーム
コンサルティングファーム:プロジェクト単位で流動的なチーム編成
【⑤評価制度・キャリアパス】
事業会社:安定した昇進制度
コンサルティングファーム:実力主義、「UP or OUT」文化

このような違いを認識せずコンサル業界に飛び込み、苦労する人が多いというのが実情のようだ。

後編『新卒学生に広まる「とりコン」現象、増え続ける「事業会社からの転職組」…コンサルの"吸引力"が上がり続ける納得の背景では、「なぜコンサル転職が増えているのか」という背景と、転職者のリアルなデータ・今後の展望を紹介する。

武藤 洸平 「外資就活ネクスト」事業責任者

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むとう こうへい / Kohei Muto

大手事業会社・広告代理店にて約8年、コンサルティング営業・マーケティング支援に従事。 2022年ハウテレビジョンへ入社し、全社横断のBtoBマーケティングチーム立ち上げ後、 2024年に転職プラットフォーム「外資就活ネクスト(旧・Liiga)」のVP of Productに就任。現在は同プロダクトの事業責任者。

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