もはや維新の党は政党交付金を受け取れない 12月の6.6億円は国庫へ返納される公算
維新の党の分裂騒動は、参議院に2つの「維新の党」という名前の会派を生むという異例の事態に発展している。
「過去に例のない混乱の極みだ」――。中村剛参議院事務総長は10月27日午前、寺田典城参議院議員ら5名から「維新の党(参議院)」の会派届けを受けた時、こう感想を漏らしたという。参議院の中にはすでに、片山虎之助参議院議員ら6名による院内会派「維新の党」が存在しているからだ。
参議院に2つの「維新の党」ができるという異常事態はどのようにして起きたのか。
除名に次ぐ除名・・・泥沼の応酬
彼ら11名は、もとは同じ参議院院内会派「維新の党」のメンバーだったが、10月14日に「おおさか維新の会」に参加を表明した片山氏らが党を除名されたため、翌15日に寺田氏が新代表に決定した。ところがそれを受け入れない片山氏が16日、一方的に党執行部側の5名を除名した。それがこの混乱が始まりだ。
「党を離れた人たちが、離れた党名を名乗るのは不正常だ」。新たに「維新の党(参議院)」の幹事長に就任した小野次郎参議院議員自身もこう述べるように、維新の党の分裂を巡り、極めて異常な状態が続いている。
10月24日夕方に大阪市内で開かれた「臨時党大会」には、松野頼久代表に除名された12名を含む国会議員20名と地方議員ら233名が参加。馬場伸幸前国対委員長を新代表に選出するとともに、「維新の党」の解党を宣言している。10月31日には「おおさか維新の会」を結成し、新しく出発するつもりだ。
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