「論破より空気がZ世代を動かす」『鬼滅の刃』大ヒットに学ぶ、職場のムーブメントの作り方

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気づけば会社全体の空気が変わっていた。クラウド事業は主力となり、同社は見事に復活を遂げたのである。

「台風の目」を作る実践テクニック

ムーブメントを起こすには「台風の目」となる存在が必要だ。

まず各部署から意欲的なメンバーを選び、部署横断型の新チームを作る。目的は「全社忘年会の企画」でも「創業記念イベント」でもいい。楽しそうで、みんなに関わることを選ぶといい。

大事なのは自主性だ。役職や社歴は関係なく「やりたい人」に手を挙げてもらう。

この新チームが活動を始めると、各部署に「面白そうな奴らが何かやってるぞ」という空気が広がるだろう。そのうち「自分も手伝おうか」という人が出てくる。ある空気が動くと、周囲の空気も必ず動いていくものだ。まずは、そんな雰囲気づくりから始めるのがいいだろう。

私がコンサルティングした不動産会社では、社長が新卒10人を採用して社長直轄チームを作った。彼らに高い目標を与え、毎日大量行動をさせた結果、新卒たちが次々と成果を出し始めた。

それを見たベテラン社員も「自分たちもやってやろう」「負けてはいられない」という空気になった。1年後には新規事業が立ち上がり、大きな利益を生むようになっていた。停滞していた会社が、たった10人の「台風の目」で変わったのである。

もうひとつ効果的なのが「多数派工作」だ。

たとえば8人の部下がいるとする。全員を一度に変えようとせず、まずすぐに火がつきやすい「自燃人タイプ」を味方につけよう。次に、火をつければ燃える「可燃人タイプ」の人たちを巻き込んでいく。

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