衰え続ける悲惨な父に、どう接すればいいか

親の老衰から逃げてはいけない

平田様はお辛くとも、この問題から逃げてはいけません。これは平田様のお父様の問題ですが、あなたご自身の問題でもあるのです。ここで逃げると、あなたは一生後悔しながら、生きることになるはずです。

お父様は、この5ヶ月の間に激変されたのですね。何か良くない病気に罹っておられるのかもしれませんね。ご病気でなくとも、ビール以外のどに通るものがないとすれば、それも異常です。何よりもまず、病院で診察を受けられることが先決です。

あなたのお話では、病院へも行かれないそうですから、お父様がお住まいの区役所の福祉課の方に相談されてはどうですか。私の住む地域では、民生委員の方や、特別養老院の中に包括センターというところがあって、そのようなところでも力になってくれるのですが、区役所の福祉課で、そのようなことも含めて助言を受けるのが、いちばん動きやすいのではないでしょうか。身内だからこそ見せたくない姿や相談できないこともあるものなのです。

自分ひとりで解決するのは難しい

あなたのお父様は昔から頑固だったそうですが、一人住まいが長かった分、娘への気持ちも、複雑であることが想像されます。それは一緒に住めなかった父親としての負い目かもしれません。そんな娘に世話になるのは、気の強かったお父様には、耐えられないということが考えられます。または一緒に住めなかった分、娘の父親に対する思いが理解できないことからくる、僻みかもしれません。

いずれにせよあなたの電話にも出てくれない、届けたスープも拒否されるというのでしたら、あなたひとりの力で解決するのは、今現在は難しいようです。しかし、時間をかけて解決する問題でもありません。今のような生活では、お父様が素直になれる親戚の方もおられないようです。ぜひ行政の方に、力を借りるようお勧めします。そうして通院か入院治療が始まれば、一歩前進です。

テレビのコマーシャルでは、「子どもに迷惑はかけたくないわねぇ~」「葬式代くらい残さないと、子どもに悪いからね~」というおばさんグループの、まことしやかな会話が、じゃんじゃん流れます。あたかも子どもに世話になる親は悪い親で、葬式代を残せない親は、三途の川も渡れないかのような言いぐさです。

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