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牛カツ2社買収は英断か迷走か…カフェ座れない時代に“一人負け”のサンマルク。「パスタ」「牛カツ」などレストラン業態を拡大する切実背景

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  • 谷頭 和希 都市ジャーナリスト・チェーンストア研究家
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これは、数字の上でもいえる。決算説明会資料では、売上全体に対する喫茶とレストランの比率も明示されているが、このうち「喫茶」の割合はここ数年で徐々に低下しており、2025年3月期はレストランが62%、喫茶が38%になっている。前年、2024年3月期の喫茶の割合が41%だったのに対し、いよいよ30%台まで低下しているのだ。

サンマルクカフェが減る一方で、店舗数を増やしている鎌倉パスタ。サンマルクHDにとってすでに主要な業態となっている(写真:筆者撮影)

サンマルクHDで見れば、もはやその柱はレストランの方に徐々に傾いていることは確かであり、我々がイメージする「サンマルクといえば喫茶店」というイメージが少しずつ変わってきている。

鎌倉パスタと「牛カツ」でレストラン業態を拡充

特に、この中で大きな期待を掛けられているのが「鎌倉パスタ」だ。

2024年の実績でみれば、サンマルクカフェが11店舗を閉店させたのに対し、鎌倉パスタは11店舗の出店を行っている(4店舗の閉店を行っているので、実質7店舗の増加)。サンマルクカフェを少しずつ鎌倉パスタに変える動きが見られる。

昨年サンマルクHDが発表した「中期経営計画」にも、重点施策のはじめに「『鎌倉パスタ』業態の継続出店及び派生業態の出店によるパスタ業態のポテンシャルの最大化」という項目が掲げられている。こうした目標のもと、鎌倉パスタの派生業態である「おだしもん」や「てっぱんのスパゲッティ」の出店を行っている。

HDとしては、パスタ業態を強化している最中なのだ(出所:中期経営計画説明資料)

このようにレストラン事業の中核は「鎌倉パスタ」、およびその派生業態だが、先ほど提示した中期経営計画には「第3のブランド確立に向けた投資」という文字も見られる。

その柱として期待されているのが、「牛カツ」。サンマルクHDは「牛カツ京都勝牛」と「牛かつ もと村」の、それぞれの運営会社をここ数年で買収している。

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