<節目超えの日経平均>225銘柄で上昇率トップの「フジクラ」はAI特需で急成長、「細さがウリ」の光ケーブルがデータセンターに見事にはまった

9月18日の日経平均株価の終値は4万5303円と初めて節目の4万5000円台を超え、最高値を更新した。日経平均が初めて4万円に達した2024年3月からおよそ1年半で日本の株式市場は次のステップに入った。
日経平均が4万円(2024年3月4日)から4万5000円に達する間の構成銘柄225の株価騰落率をみると、9月18日にかけての上昇率が628%と飛び抜けているのがケーブル大手のフジクラだ。
フジクラの業績は絶好調そのもの。2025年度の営業利益は1420億円と前年度比4.8%増の6期連続増益を会社は見込んでいる。2020年度と比較すると営業利益は5年で5.8倍の成長ぶりだ。
なお、東洋経済の『会社四季報』では、会社発表の2025年度業績予想をかなり保守的と見なし、独自予想では営業利益を増額している。
住友電工や古河電工と並ぶ「電線御三家」
フジクラは住友電気工業や古河電気工業とともに「電線御三家」の一角として知られてきた。ただ、同社の業績を現在牽引するのは光ファイバーケーブルをはじめとした通信関連の製品だ。
世界的な生成AIの普及に伴って、データセンターは建設ラッシュ。そこで使われる光ファイバーやケーブルのほか、それらに接続するコネクターなど関連部品の需要が急増しており、フジクラの売り上げも急成長している。
日経平均が4万円から4万5000円に至るまでの間、フジクラと同様に光ファイバーの製造・販売を行っている古河電工も203%、住友電工も92%、それぞれ株価が上昇した。生成AI銘柄として電線御三家全体に恩恵が波及する期待による。
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