酒だけじゃない!肝臓を壊す"危険な成分"の正体。健康によさそうが招く「脂肪肝」の落とし穴――健康診断の数値と合わせてチェックを

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また、砂糖や脂肪分の多い食事ばかりの人や、清涼飲料水や果糖ブドウ糖液糖をよく飲む人、加工食品をよく食べる人は、肝臓内の脂肪蓄積が進みやすいです。

■体によいはずが、実は「毒」だった?

なかでも問題なのは、果糖(フルクトース)です。その名前の通り、果物に含まれる糖で、なんとなく健康によいイメージがありますが、そうではありません。果糖はブドウ糖と異なり、主に肝臓で代謝され、過剰に摂取されると脂肪として蓄積されやすい性質があります。

では、果糖がダメというと「果物は大丈夫なのか?」と心配になる人もいるでしょう。

結論を申し上げると、果糖を果物として摂る場合は、果肉に食物繊維が多く含まれるため消化吸収が緩やかであり、過剰に摂取しない限り大きな問題にはなりにくいとされています。

注意したいのは、果汁100%ジュースです。一見健康によさそうですが、食物繊維が除かれ果糖が濃縮されているため、短時間で大量の果糖が肝臓に届きやすくなります。実際、果汁ジュースの多飲は脂肪肝のリスクを高めるという研究報告もあります。

若い女性に人気のスムージーもまた健康によさそうですが、やはり果物として摂るより吸収が速いので、おすすめできません。

「果糖は、吸収時間が早いものほど脂肪肝のリスク」と覚えておいていただけたらと思います。

摂取アルコール量の求め方

運動不足も大きな要因で、1日5000歩未満の活動レベルの人は、脂肪肝のリスクが高まります。

もちろん、飲酒もよくありません。AFLDの場合は習慣的な飲酒が主な原因です。蒸留酒と醸造酒はどちらがいいかとか、水で割ったほうがいいのか、いろいろ気になるところですが、実際は純エタノールの量そのものが問題となります。

1日あたり純エタノール男性30g、女性20gを超えないことが望ましいです。アルコールの量(g)は<酒の量(mL)×アルコール度数/100×0.8(アルコールの比重)>で計算できます。

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