不機嫌ハラスメント=「フキハラ」は職場にも家庭にも。「ただテンション低いだけ」でもフキハラ認定? "不機嫌さん"に見えるかチェック
上司のフキハラに耐えられない、自分が過ごしやすい職場環境にしたいというのが目標であれば、一番の手段は訴え出ること。そうすれば、自分の主張が正しいかどうか認定されちゃいますから。
ただ、その結果自分が負けることもあるし、事実としてハラスメントじゃなかったという例も多くあります。また、上司の不機嫌を解消することで本当に職場の居心地がよくなるのかという問題もあります。
自分主体でハラスメントを訴え出る人の中には、何でもハラスメントにしちゃう人、被害者のプロみたいな人がいるのも事実です。相手のハラスメントを疑うときは、解決のためにも、自分のその認知が正しいのかしっかり評価してみる必要があります。
そもそも、上司の態度が本当に不機嫌に基づいているものなのかを見直す方法もあるわけです。
たとえば、その上司があなたに対してだけ不機嫌なのか。ほかの人に対しても同じ態度なのだとしたら、それはもう不機嫌だからではなく、そういう性質の人である可能性があります。
まずはフキハラだと認識している自分の認知が正しいのか、根拠を考える必要があるかもしれません。自分のとらえ方が正しいかどうかを見直してみることです。
自分が相手の言動はフキハラだと思っている理由をピックアップしてみる。そのうえで書き出した内容、「あの人は私と話しているときだけため息をつく」というのが事実なのか、「会話中に舌打ちをする」のは自分のときだけなのか、それらを少し整理してみる必要があると思います。何度か出てきた、認知を疑うってやつです。
上司が誰に対しても不機嫌なのであれば、ほかの人ともコミュニケーションがうまくとれていないと思われるので、同僚に相談してみてもいいでしょう。
周りに聞いてみた結果、「あの人は気に入らないことがあるとすぐ舌打ちするよね」「私にも言うことを聞かせたいとき嫌な態度をとってくるよ」とわかれば、上司は不機嫌をあえて出しているということ。それは立派なハラスメントになりえます。
相手がハラスメントをしてくること以上に、感情を武器として使う相手について自分がどうとらえ、どう対応するかが大切。それを考えるためにも、自分の感覚を周りとすり合わせてみるというのは一つの手だと思います。
家庭内で問題化するフキハラ
【家庭内でのフキハラは精神的DVにもつながります。している本人に自覚がない可能性もあるので「私はつらい」と伝えることだけは忘れないで】
職場だけでなく、家庭内にもフキハラは存在します。職場や近所では社交的なのに、家の中ではいつも不機嫌。妻(または夫)や子どもが話しかけても無視する。家事の手伝いなどを頼むと、ため息や舌打ち。これらは当然フキハラになりえます。
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