転校で環境が変わることにより、「英語力が飛躍的に向上した」「日本人以外の友達が増えて本人も楽しんでいる」というポジティブな話も聞く一方で、転校した結果、日本人がまったくいない環境にお子さんが馴染めず、日本に帰国することにしたというケースもありました。
こればかりは、親子間でどれだけ納得いく話し合いができたか、また、お子さん自身の性格や英語レベルにもよるところがあるので、一概には言えず難しいところです。
教育移住されるご家庭の事情をうかがっていると、「とりあえず2年」「中学受験まで」など、ある程度期限を決めていらしているご家庭も多い印象です。
長い目で成長を見守れればいいのですが、限られた期間の中で、できるだけ英語力をつけようと考えると、ストイックに英語漬けになれる環境のほうが良いという判断もあるのかもしれません。
そのうえで、子どもたちが通うインター校の英語教師の言葉を思い出します。
「英語力は学校だけでは身につかない。日常的にどれだけ英語を使う機会に恵まれるかが非常に重要。だから、プライベートでももっと英語に触れてほしい。英語のアニメを観てもいいし、家族と英語で会話する機会を増やすのもいい」
教育移住は「子どもの気持ちを考慮する」ことが大切
我が家も一時、英語で話す機会を設けましたが、下の子からは「せめて家では日本語で話したい」と言われました。
結局、私たち親自身の練習のつもりで、親は英語で話し、子どもはどちらで返してもいいという形に収まりましたが、英語力の向上と子どもの気持ちとのバランスをどうとっていくかは、本当に答えのない難しい問いだと感じます。

我が家の場合、同じコンドミニアムに住むマレーシア人の同級生や、習いごとを通して知り合ったマレーシア人の友人と、放課後や休日に英語で遊ぶ機会に恵まれたのも、英語力向上の一因だったのかもしれません。
繰り返しになりますが、マレーシア教育移住で子どもの英語力が向上するかどうかは状況によります。
何年マレーシアにいるのか、子どもの現在の英語レベルは、子どもの性格は等々、さまざまな要因があるので一概には言えませんし、「こうすればいい」という正解もありません。
そのうえで、我が家の経験および他の教育移住者の話を踏まえると、「来れば英語が自然とうまくなるわけではない」のは確かです。
インター校に通うのも、英語の環境の中でがんばるのも、子ども自身。親子でコミュニケーションをとり、いかに子どもをサポートしていくかが、鍵となるのかもしれません。
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