登録者数は70万人超! YouTubeお悩み相談番組「大愚和尚の一問一答」。トップの悩みはやっぱりお金。「清貧」イメージをもつ僧がお金を語る深い理由

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「僧侶にだけはならない」と心に決め、複数の会社を起業するなど、24 歳の大学院生の頃からビジネスの世界にも関わってきました。成功もありましたが、もちろん失敗もありました。1億円近い借金を抱えたこともありますから、人がどれだけお金に翻弄(ほんろう)されるかということは、身に染みてわかっているつもりです。

そんな人生の底に沈んだときに、私の話を聞いてくれたのはお釈迦様でした。気がつくと、仏様の前に座り、経典を読み耽(ふけ)る自分がいたのです。

僧なのにYouTubeチャンネルを開設したワケ

ずいぶんと遠回りをしましたが、仏教の素晴らしさ、ありがたさに気づき、私は興した事業を後進に任せて、寺に戻ることにしたのです。35歳のときのことです。

寺に戻ってからは、お寺の壇務をこなしながら、仏教がインドから日本に至るまでに通ったシルクロードの国々を訪ね歩き、現代社会における僧とは何か、お寺の役割とは何かを模索しました。そして2015年、42歳のときに、福厳寺の第31代の住職に就任いたしました。

長い間、現実社会という荒波の中で過ごしたことで、今を生きる人々と同じような苦悩、悲哀、絶望を経験し、周りの人々の悩みを自分ごとのように感じられるようになりました。人々からの悩み相談は日ごとに増えていき、夜や休日にも対応するようになりました。それが、YouTubeチャンネル「大愚和尚の一問一答」の開設につながりました。

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