一方で、かつては急行「砂丘」なども走っていた因美線。鳥取―智頭間は智頭急行線直通の特急が走るからまだ面目を保つが、智頭―東津山間は超のつくローカル線。キハ120形の単行気動車が1日に数往復、のんびりと走るのどかな路線になっている。
そしてこの因美線からは、もうひとつのローカル線が分かれている。その名も若桜鉄道若桜線。因美線郡家(こおげ)駅から東に分かれ、八東川沿いを山の奥に分け入るローカル第三セクターだ。もともとは国鉄若桜線で、兵庫県内の八鹿まで線路を延ばす計画もあった。
話題は豊富な若桜鉄道
が、それはさすがに実現せず、盲腸線のままに終わってしまう。それがゆえに国鉄からJRに引き継がれて、とはならずに第三セクター転換と相成ったのだ。
ひとときはSLの復活運転を目指してみたり、また隼駅がその中からバイクファンの聖地になったりと、話題には事欠かない。古の雰囲気がたっぷりと残った駅舎などがいまも残っているのも特徴だ。

八東川沿いの河谷平野をのんびりと走る若桜鉄道。郡家(こおげ)駅から因美線に直通し、鳥取駅を発着する列車も多い(撮影:鼠入昌史)
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