「由緒などいらん」大河べらぼうで渡辺謙さん演じる田沼意次を悩ませた田沼家の系譜 出世の背景にあった"父の人脈"とは

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和歌山城天守閣
和歌山城天守閣(写真:papa88/PIXTA)
今年の大河ドラマ『べらぼう ~蔦重栄華乃夢噺~』は横浜流星さんが主演を務めます。今回は渡辺謙さん演じる田沼意次の先祖について解説します。
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全国を転々とした田沼意次の祖先たち

大河ドラマ「べらぼう」には、江戸時代中期に幕府老中を務めた田沼意次が登場しますが、その意次を俳優・渡辺謙さんが演じています。

渡辺さんと言えば、これまで大河ドラマの主演(『独眼竜政宗』『炎立つ』)を務めただけでなく、大河において重要な役回りの人物も演じてきました(『北条時宗』の北条時頼役、『西郷どん』における島津斉彬役など)。今回の意次役も後者といえるでしょう。

では、渡辺謙さん演じる田沼意次、そもそも田沼家とはどのような人物、家だったのでしょうか。

田沼家は、氏(姓)は藤原氏で、元々の名字(苗字)は佐野だったと伝わっています。家祖は佐野政(成)俊とされますが、それ以降はしばらく、田沼家の先祖のことについては分かりません。

政俊から6代後の重綱の代になって、下野国(現在の栃木県)安蘇郡田沼に移住し、その地名を取り「田沼」と名乗ったとされるのです。

重綱は、鎌倉幕府の第4代将軍・藤原頼経に仕えたこともあって、鎌倉に居住していました。その子孫も2代にわたり、鎌倉に住んだのでした。

鎌倉時代の末期・南北朝時代になると、田沼重行は、後醍醐天皇方の新田義貞に加勢し、越前国(今の福井県)で討死しています。

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