地元色が出ているケースも多い。ダンロップ・スリクソン福島オープンではコメ1俵に桃20キロ。茨城県開催のツアー選手権では常陸牛100人分、KBCオーガスタでは博多人形など、地元名産品のPRの場にもなっている。埼玉・熊谷市で行われた日本プロ選手権では熊谷祝賀花火打ち上げ券というのもあった。
こうした優勝副賞は、表彰式のテレビ中継でサラリと紹介されるので、会場に足を運んだ人、その中でも表彰式まで残った人にしか伝わらないのが実情だろう。確かに会場には車は展示してあるが、そのほかは看板などがあるだけのことが多い。せっかく提供された優勝副賞は独自色を出せるだけに、もっと表に出す工夫をすれば、会場に来た人にも、テレビで見る人にも伝わるし、楽しくもなるだろう。今のままだと副賞を提供している企業としてもおいしくないようにも見える。
各協会ともトーナメントは地元密着を大きなテーマに掲げている。地元をPRするには、格好の手段になりそうだ。主催者にとっても、大会開催費用は大抵広告宣伝費なのだろうから、自社PRにもっと使う手もある。
熊本大会では驚きの「肥後の赤牛1頭」
ただ、車をもらうのを見てうらやましいと思われる時代ではなくなっているような気がする。かつて、熊本で開催された大会では優勝副賞が会場につながれていた「肥後の赤牛1頭」。トロフィーではなく、牛を引く優勝者の写真が新聞や雑誌を飾っていた。
さて、日本プロシニア選手権で「本マグロ解体ショー」をつかんだのは、室田淳。以前にも副賞でもらったことがあり「コンペを開いて、そこに呼んだ。270キロのマグロを持ってきてくれたんだけど、びっくりする量。4000人前取れるんだって。来年のこの大会の会場でやってもらって、ギャラリーに配ろうかなと思っている」。こんな使い道も、ファンとの距離感を縮めるだろう。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら