「私、オルカン派だから大丈夫!」 気づけば広がっていた「オルカンはリスクが低い説」はいったいどれだけ正しいか
本当にリスクを抑えたいなら?
個人投資家が重要視する一般的なリスクを「価格変動」だとすると、すでに述べたようにオルカンは資産クラスが「株式」に分類されるため、株式とともに代表的な資産クラスである「債券」に比べてリスクは相対的に高くなります。
リスクを抑える手法の1つに分散投資があります。英語では「diversification」と言います。この言葉が分散投資と翻訳されたことに私は金融業界の問題を感じます。
「diversification」という言葉から連想される行動は「多様な性質への投資」ではないでしょうか。となると、株式だけに投資しているオルカンもS&P500も本来の意味でのリスク分散、軽減できていないことになります。実際に株式投資信託では「マーケットリスク」と呼ばれる市場と連動してしまうことによる価格変動リスクは残ってしまいます。
では、どうすればリスクを抑えられるのでしょうか。投資信託の中で優れたリスク低減機能を有する投資信託がすでに販売されています。それはバランス型投資信託です。
たとえば4資産分散と書いてある商品は基本的に、国内株式、外国株式、国内債券、外国債券に25%ずつ 分散投資されています。株式と債券という異なる性質の資産クラスに投資できる優れものです。日本の公的年金と同じ資産配分と聞いたら、魅力を感じませんか?
他にも8資産分散とあれば、前述の4資産の他に、新興国株式、新興国債券、国内不動産投資信託、先進国不動産投資信託が加わります(投資信託により分散先は異なります)。これにより「不動産」という異なる性質の投資対象にも資金を投じることができます。
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