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いまROEが注目を集めるようになった裏事情 ROE経営は本当に日本企業を強くするのか

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2015年1月につくられた新しい株価指数「JPX日経400」も、ROE向上への機運を高めた一因となりました。

この株価指数は、日本経済新聞社・日本取引所グループ・東京証券取引所が共同で開発したもので、3年間の平均ROEや、累積営業利益、基準時の時価総額などを加味した上位400銘柄を選んだインデックスです。

「JPX日経400」が重要な2つの理由

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なぜ、この株価指数が重要なのかといいますと、2つの理由があります。1つは、日銀が買い入れている上場投資信託(ETF)に、JPX日経400も追加すると発表したこと。もう1つは、日本の年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)も、これを運用インデックスの一つに加えたということです。

日銀は、異次元緩和の一環として、ETFを月間2000億〜3000億円ほど買い入れています。また、GPIFも株式の運用比率を12%から25%まで引き上げました(2014年10月末以降)。最終的には合計で十数兆円規模の資金が株式市場に流れ込むことになります。つまり、JPX日経400に選ばれれば、その銘柄は当面の間、上がりやすくなるのです。

こういった背景から、企業にとって、JPX日経400に選ばれるかどうかということは、今後の自社の株価を大きく左右する一つのポイントになるというわけです。この株価指数に含まれるためにはROEを高めることが必須ですから、企業は必死に上げていこうとしている面もあります。

以上の動きが重なる中で、昨年からROEが一気に注目を集め、大企業は次々とROE向上に向けて動き出しているのです。

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