ひどい相場が続いています。中国経済のバブル崩壊と人民元の切り下げ、米国の利上げ懸念などが重なり、株式市場は世界的に暴落してしまいました。このあとのマーケットについて、草食投資隊はどう考えているのでしょうか。気になります。
なぜ魏の曹操は「鶏肋」と言ったのか?
藤野 随分とマーケットが荒れましたね。実は少し前のセミナーで、「今のマーケットはケイロクだ」と言ったのです。
渋澤 ケイロク?
藤野 そう、ケイロク。漢字で「鶏肋」と書きます。三国志の漢中郡を巡る戦いで曹操軍と劉備軍が激突した時、持久戦にもつれ込んで、苦戦を強いられた曹操が、側近の楊修に「鶏肋」と言ったそうです。楊修は、この言葉を聞いて、漢中郡から撤退の準備をしたという逸話があります。
中野 禅問答みたいですね。なんで鶏肋という言葉だけで、撤退の準備を始めたのでしょう。
藤野 鶏肋は、肋骨に付いている鶏の肉です。骨に付いている肉は美味しいけれども、量が少ないから空腹は満たされない。捨てるには惜しいが、食べるところがない。漢中郡は、捨てるに惜しいけれども、大した役にも立たない。だから撤退だという判断ですね。
私がマーケットの状況を鶏肋に喩えた時、日経平均株価は2万0500円前後でした。この時点でひふみ投信は、キャッシュポジションの比率を16%まで高めたのですが、その時は良くてこう着。ダウンサイドリスクが高まりつつあるという印象を受けたのです。
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