出会い系アプリ「ペアーズ」が韓国市場へ本格進出。“真剣な出会い”のためのアプリへの期待が高まり、急成長を見込む

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マッチングアプリは日本の少子化対策としても注目されており、山本CEOは「晩婚化、未婚化、少子化といった社会問題に対して、マッチングアプリが一助になるという認識が国や自治体にも広がっている」と説明。実際に東京都が独自のマッチングアプリを運営するなど、行政との連携も進みつつある。

「本音マッチ」機能が差別化のカギに

ペアーズの差別化戦略の一つとして注目されるのが「本音マッチ」機能だ。プロダクトマネージャーの綿引康介氏によると、これはプロフィールに書きづらい価値観や条件を入力し、相性の良い相手とマッチングする特許出願中の機能である。

ユーザーは16個の項目(連絡頻度、居住地へのこだわり、スキンシップの頻度など)について、2つの選択肢から回答を選ぶ。この情報はプロフィールには公開されず、システム内部でのみ活用される。マッチング後には、お互いの本音がどこで一致していたのかを確認できる仕組みだ。

本音マッチ
ペアーズの特徴的な機能「本音マッチ」

「マッチングアプリのユーザーインタビューで『連絡頻度などの価値観についてプロフィールで表現しづらい』という声が多かった」と綿引氏は開発背景を説明する。20代ユーザーとの共同ワークショップで重要視されている価値観を抽出し、デザインされた機能だという。

本音マッチは女性ユーザーの58%、男性ユーザーの70%が回答しており、2023年にリリースした機能の中で最も多く利用されている。また、本音が一致しているマッチは、一致していないマッチに比べてメッセージ発生率が11%高いという実績も示された。

海外展開と国内深耕の両輪で成長を目指すペアーズの戦略。すでに寡占化が進むマッチングアプリ市場で、Match Groupの一員としての強みを活かしながら、アジア市場での存在感をどこまで高められるか注目だ。

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石井 徹 モバイル・ITライター

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いしい とおる / Toru Ishii

1990年生まれ。神奈川県出身。専修大学法学部卒業。携帯電話専門媒体で記者としてのキャリアをスタート。フリーランス転身後、スマートフォン、AI、自動運転など最新テクノロジーの動向を幅広く取材している。Xアカウント:@ishiit_aroka

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