加工に疲れたZ世代「“可愛い”の定義が激変!」≪立ち耳、ギャザー顔、ヒロアカ体型≫ コンプレックスを魅力に変える魔法の言葉の意味とは?

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日本のテレビ局でも、昭和の時代には当たり前に行われていた女性芸人さんたちへの「ブスいじり」がタブー化されるようになっています。

私もテレビ出演の際に、かつてはかなりの頻度で薄毛いじりをされていましたが、最近ではほぼなくなりました。個人的には、自分の薄毛を(今は)まったく気にしていないので、こんなことでスタジオの雰囲気が和むのであればと、自分から自虐ネタとして薄毛であることに触れると、かえってスタジオの雰囲気が固くなる始末です。

職場や学校などにおいても、相手の容姿について触れることはタブーとされるようになってきています。外資系企業にたまに見られますが、就職活動の履歴書に写真を貼る欄をなくしたところもあります。Z世代の若者たちは、こうした「反ルッキズム」の風潮の世の中で生きてきました。

それなのに、なぜZ世代の内心ではルッキズムが根強く残っているのでしょうか? その理由の一つは、SNSの普及により、自分より容姿の優れた人を日々、大量に見るようになっているからかもしれません。

昔はテレビに出ているタレントや雑誌のモデル等は、自分とはかけ離れた存在として、多くの人にとって自分と比較対象ではありませんでした。しかし、SNS全盛の今は、自分自身と近しい素人を日常的に多く目にします。加工技術も上がり、他人より美しく、かっこよく、というルッキズム意識が高まっていったのだと思います。このような矛盾した状況下で、現役女子大生たちは自身の外見とどう向き合っているのか、解説してくれます。

大量の加工投稿がコンプレックスを助長

左から及川心花(上智大学外国語学部ドイツ語学科2年) 、吉門莉々菜(法政大学社会学部メディア社会学科4年) 、細木一希(法政大学経営学部経営戦略学科3年)

近年、TikTokやInstagramなどで同世代のインフルエンサーや一般ユーザーの投稿する整った顔立ちやスリムな体型の投稿を絶えず目にすることで、Z世代女子の多くが「理想的な美」とリアルな自分の外見に対するギャップにコンプレックスを感じている。

アプリなどで顔を「理想的な美」に近づけた加工投稿が日々大量に流れてくることも、そうした悩みやコンプレックスを助長させる一因となっている。

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