「こんな所に人が来るの?」と言われたが…。過疎の山奥にある「道の駅」で"バカ売れ"する草だんご。《小さな自治》精神が集客の秘訣だった!

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冷凍でどう味を保つかはかなり試行錯誤しまして、特に急速冷凍をどういう形でやるのか。中に蒸気が入れないようにするにはどうしたらいいかの検討を重ねました。というのも、水分が入ると表面にまぶしてある粉が濡れたようになってぐちゃっとしてしまうので。

常温の草だんごを作るだけでも追い付かないのですが、冷凍も近い将来に出したいですね。

ヨモギの講習会は生産者の安否確認も兼ねて

―それにしても、これだけたくさん売れていると大量のヨモギが必要ですよね?どう用意していますか?

今は地元の生産者15人ほどに協力していただいています。

ヨモギ自体はどこにでも生えていますが、人の口に入るものですから、衛生面を考えて収穫場所にはきちんとルールを設けています。その基準をクリアしたものを受け入れる体制にしていて、生産者向けには毎年講習会を開いています。

あと、生産者の方は高齢になっているので、私としては皆さんが元気にされているかの安否確認という気持ちもありまして。

容器に入れられたヨモギ
ヨモギは生産者が摘み取って持ち込み。自分の畑や庭に植えている生産者もいる。ヨモギは最低でも3回はしっかり洗ってから仕込みをする(筆者撮影)

―安否確認! 確かに大事ですね。

長年支えてくださっている方々ばかりなので、顔を見てお元気かどうかを確かめる大切な場です。ただ、道の駅が始まって30年近くたちましたので、生産者の方もだいぶ高齢になられて、また車を返納したりしてヨモギの収穫が困難になったりしています。

お願いする分だけではとても追いつかず、自社で栽培をしようと今準備を進めているところです。

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