「南口はやや寂れてる」…池袋から7駅、"人気じゃないほう"の練馬「東武練馬」の意外な実態。「都会すぎず、田舎すぎない」街の実情とは?

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その後、2011年、運営するマイカルがイオンに吸収合併されると施設名も「イオン板橋ショッピングセンター」に変更された。かつての工場の面影は今やないが、地域に根づく場所という役割は、形を変えて今もなお続いている。

そこから先の地域は、都内屈指のすり鉢地形と言われている。土地がえぐれるように落ち込んでいるのだ。駅前、イオンのある徳丸2丁目から徳丸6丁目までの断面図を見るとわかりやすい。

左のグラフは地図上の黒い直線で示した地域の断面標高を表している(国土地理院 電子国土Webより筆者作成)

すり鉢状にえぐれているため、急な坂や階段がそこかしこにある。これを上ったり下ったりしているうちに、足は棒のようになり、翌日には筋肉痛になってしまった。

街中いたるところにこんな階段がある(筆者撮影)

シェアハウスの管理人が語る東武練馬

この地域でシェアハウスを運営する市川野宿さんに話を聞くことができた。格安のシェアハウスの管理人としてメディアにも登場経験のある市川さんは、1年ほど前に東武練馬にやってきた。

市川野宿
東武練馬でシェアハウスを運営する市川野宿さん(筆者撮影)

「東武練馬って、都会すぎず、田舎すぎない。そんな街なんですよね。そういうところが気に入っています。

池袋まで十数分だし、運賃も210円です。ちょっと歩けば地下鉄赤塚まで行けるから、それを使えば渋谷まで一本だし。交通の便はすごくいいですよね。

なのに住宅街は静かだし、物価も安い。駅周りには飲食店も充実しています。イオンには映画館も入っているから、だいたいのことはこの街の中で完結できる。

家賃も安いですよ。僕は自分のやっているシェアハウスの近くのマンションに住んでいるんですけど、2DKで月6万円です、そこに妻と2人で暮らしています」

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