企業も使える!ラグビー日本代表の「組織論」

多国籍チームで適材適所の起用

米国戦を前に練習するラグビー日本代表。多国籍軍団の活躍はビジネス界からも注目が集まる(写真:アフロ)

東京・渋谷にあるスポーツバーは3日、ラグビーワールドカップの日本代表を応援しようと集まった多くのファンで盛り上がった。難敵とみられていたサモアとの戦い。26対5で勝利が決まった瞬間には大きな歓声に包まれたが、どこか「当然の勝利」といったムードも漂っていた。

「これほど安心して見ていられるゲームはなかった」

多くのファンがそう思ったことだろう。まさに完勝だった。

サモア戦の勝利のポイントも南アフリカを撃破したときと同様、「低さ」だった。防御だけでなく、攻撃時にも相手との接点で低く当たることを忠実に実践していたのが奏功。相手のターンオーバー(防御側が攻撃側からボールを奪い取る)をほとんど許さなかった。

ゲーム中にサモアがハイタックル(肩より上へのタックル)の反則を取られた場面では、スポーツバーで一緒に観戦していた現役のトップリーガーが思わず、「あれはハイタックルじゃないだろう」と漏らした。それほど日本代表の「低さ」が徹底されていた証しだろう。

チームを支える外国人選手の献身的なプレー

反則数もサモアの19に対して日本は4と少なく、南ア戦に続いて規律を保つプレーができたのも勝利をもたらした一因。「サモアは我慢できなかった印象が強く、(密集戦の一つである)ラックに横から入るなどの反則が多かった」とトップリーガーが解説してくれた。

今大会を通して目立つ反則が「ノットロールアウェイ」。タックルをして倒れたプレーヤーは相手をいつまでも抱えこまず、速やかに退かなければならない。日本代表は低いタックルとともに、タックルして倒れてもすぐに起き上がって防御へ移行する態勢を整えている。一方、南ア、サモア両国は日本との対戦時にいずれもレフェリングの「クセ」への対応が遅れた感があり、判定に不服の表情を示すシーンも少なくなかった。

テレビ観戦していて驚かされるのは日本代表の「外国人選手」の運動量の多さだ。キャプテンとして主将を引っ張るリーチ・マイケル選手を始め、トンプソン・ルーク選手やマイケル・ブロードハースト選手など(いずれもニュージーランド出身)が、攻守いずれの場面でも頻繁に登場。献身的なプレーがチームを支えているのは間違いない。

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