内定した学生を「競合他社」に持っていかれないための【切り札=口説きプラン】を立てる3つのコツ

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他社選考が進んでいる一方で自社の志望度が低い応募者には、迅速に志望度を高める積極的なアプローチが求められます。他社と自社の志望度が拮抗している場合は、他社の最終選考結果が出た直後に内定を出し、他社での懸念点を解消するようなアプローチを行います。

内定を出すタイミングから逆算して、最終面接の実施日、志望度を高めるための事前のアプローチ、フォローアップを担当する社員、内定承諾に向けた懸念点と対策をまとめます。

シナリオは人事担当者だけでなく、採用に関わるすべての社員と共有します。採用人数が少なければ、人事担当者と経営層などで、週1回程度の頻度で最新情報の共有とシナリオのブラッシュアップを行うとよいでしょう。

面談の際には「口説きプラン」を共有する

(2)ロールモデルとなる社員との面談を行う
『企業実務5月号』(日本実業出版社)。書影をクリックすると企業実務公式サイトにジャンプします

アプローチを行ううえで特に大切なのは、応募者に、自社で「望む未来を叶えられている」社員に会ってもらうことです。

就職活動を経験するなかで、学生は「人事担当者はいいことしか言わない」と考えるようになる傾向にあります。だからこそ、現場で実際に働いている社員との対話を通じて、「叶えられる未来」を具体的に感じてもらうことが有効です。

面談の際は、事前に担当社員と口説きプランを共有することが重要です。社員が応募者に対して、効果的なメッセージを伝えることができるようになるからです。

(3)労働条件の整備は必須

売り手市場が加速するなか、労働条件の整備・改善は避けられなくなっています。中小企業が労働条件で魅力付けすることは難しい場合が多い、とは述べましたが、やはり給与や福利厚生などの労働条件は、内定を承諾するかの分岐点になるだけでなく、入社後の離職要因にもつながります。

特に給与などの待遇で競合と大きな差があると、志望度を高める定性的なアプローチを打っても効果は低くなります。

同業界・同職種と比較して明らかに低い待遇の改善、長時間労働の是正、休日出勤の排除、有給休暇を取得しにくい職場環境の改善など、特に求人票での見栄えに関する定量的な労働条件の改善は、優先的に着手しましょう。

佐藤 裕康(さとう ひろみち)*公式サイトはこちら
株式会社ジェイック Future Finder® メディア事業部長。ジェイック入社後、中途採用支援からキャリアをスタート。その後は、マーケティング部門の立ち上げ、組織マネジメントを経て、2016年にダイレクトリクルーティングと求人メディアの2つの特徴を併せ持つ新卒スカウトサイト「Future Finder®」の立ち上げを担当。2020年に同事業部の事業部長に就任。
企業実務
きぎょうじつむ

仕事をすすめるうえで必要な実務情報や具体的な処理の仕方を正確に、わかりやすく、タイムリーにお届けする月刊『企業実務』。経理・税務・庶務・労務の事務一切を一冊に凝縮。1962年の創刊以来、理論より実践を重んじ、“すぐに役立つ専門誌”を貫き、事務部門の業務を全面的にバックアップしている。企業実務の公式サイトはこちら

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