「特別なこだわりはありません」 地方で1日1442杯も販売、超巨大ローカルスーパーが仕掛ける《100円バナナジュース》の賢い戦略

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でも、家でジュースを作るのは面倒だし手間がかかるので、こうしてA-Zに来ていただいたときに、気軽に買えるお値段で楽しんでもらえたらいいなという気持ちで始めました。だからご提供するものは特別なこだわりがあるわけではないのですが、状況に応じてお客さんに喜んでいただけることを柔軟に追求するのがA-Zのこだわりというか、理念です。

―販売開始してからの反響はいかがでしたか?

お客さんは値段でびっくりされますね。100円なのって。

あとは、口コミで買いに来てくださるお客さんが多くて。「孫からバナナジュースがおいしいと聞いて」とか、家庭で話題になっている感じがあってありがたいですね。

まずは「ひとつに集中」する作戦

―バナナ以外のジュースは出さないんですか?

今はバナナジュースを「極める」に集中している段階です。

はやと店はA-Zの中で一番大きいので、オープン当初は1日でバナナジュース1500杯を売ることを目標にしていました。夏になると1日の売り上げが1300杯を安定して超えるようになりました。

この勢いで設備や体制を整えていき、3000杯を安定して売れるようになったら、ほかのジュースなどの新商品を検討しようと考えています。やはりいろんな果物を使うと洗い物も増えますし、在庫や管理の手間もかかってくるので。

店内マップ
A-Zの中で一番広いはやと店は334×115メートルもの広さ! 買い物途中で「喉が渇いた」とジュースを買いに来る人も(筆者撮影)
倉庫のケース
バナナは毎日約12ケース仕入れ。1ケース約100本入りなので、1日に1200本ものバナナを扱う(筆者撮影)

―最高売り上げは何杯ですか?

一番すごかったのは2025年の元日で、Mサイズ換算で1442杯売れました!(Mサイズ1402杯、Lサイズ20杯。※LサイズはMの約2倍なので、2杯換算の40杯で計上)

次ページ設備や体制の改善を試行錯誤している段階
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