《大阪万博》「高すぎる」と賛否両論の「1杯3850円」のえきそば。普段は安価な"姫路のソウルフード"がなぜこの値段で? どこが違う?

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厨房では、丼物でよく使用される親子鍋(片手鍋)に火が入り、すき焼きタレの上に神戸牛の肩ロース肉が100gも乗せられる。あとは肉を広げ、固くならないようにサッと火を通して「えきそば」に乗せ、温泉卵・三つ葉・ねぎを添えれば完成だ。 

しかも、松阪牛・近江牛と並んで「日本三大和牛」と称される神戸牛だけあって柔らかく、噛むと脂の旨味が口の中に広がる。「えきそば」はこの旨味を吸収し、出汁を呑むごとに、麺をすするごとに神戸牛の味わい……すき焼き肉のベストパートナーはご飯と思っていたが、どうやら麺類との相性も十分に良いようだ。 

えきそば自体も、かなりこだわっている

なお、ベースとなる「えきそば」も、神戸牛の風味に負けないように生麵を使用。さらに、出汁を完飲したあとの丼には魚粉がかなり残っており(ふだんの「えきそば」では見たことがない!)、魚介類からしっかりダシを取った様子がうかがえる。さらに昆布・サバ節だけでなくホタテ・ハマグリの旨味を足しており、しっかりした出汁の風味は麺と神戸牛にしっかり絡む。 

万博で提供される「究極のえきそば」は、素材・調理法・店づくりで、ふだんの店舗との差別化をしっかり行っている。にもかかわらず、筆者が高校時代に部活の遠征帰りで食べた「えきそば」らしさが失われていないのは、かなり不思議な感じだ。 

姫路駅の名物「えきそば」と助六寿司・稲荷セット(筆者撮影) 
まねき食品・竹田典高社長(筆者撮影) 

万博向けの「えきそば」を開発したまねき食品・竹田社長によると、海外からの訪日客(インバウンド)人気も高い神戸牛をメインに据えたとのこと。

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