《大阪万博》「高すぎる」と賛否両論の「1杯3850円」のえきそば。普段は安価な"姫路のソウルフード"がなぜこの値段で? どこが違う?

ワンコインで食べられる「えきそば」が3850円、という価格設定に驚いた方も多いだろう。ただ、筆者としてはそこまでのサプライズは感じない。
なぜなら、まねき食品の祖業は駅弁販売であり、これまで百貨店・グルメイベントの催事を中心とした特別な商品の開発を、盛んに行ってきた実績があるからだ。
近年は、本格的な味わいの「たけだの穴子めし」を姫路市内や大阪・阪神梅田本店で販売しており、神戸駅などの駅弁業者「淡路屋」とともに、いわゆる“デパ地下”の顧客層に支持を得続けている。
ワンコインの「えきそば」も、プレミアム感のある駅弁や穴子めしも、どちらもまねき食品の仕事だ。だからこそ、「3850円のえきそば」開発の一報を聞いた際にも「いかにも『まねき食品』らしいなぁ……」と感じたことを覚えている。
そもそも、三大ブランド牛の肩ロースなら、それなりの精肉店で買えば100g3000円以上はする。神戸牛もインバウンド人気による高騰で、万単位の支出も当たり前の食材となりつつあり、「えきそば」3850円という価格は、そう考えると妥当なものだろう。
姫路では細かく地域貢献 コロナ禍に「駅弁ドライブスルー」も

まねき食品は万博出店だけでなく、「えきそば」店舗の展開、デパートでの出店・海外での駅弁販売などを手広く手がけている。しかし、創業の地・姫路市でも、地道に地域に貢献しているようだ。
特に「えきそば」店舗は「こんな小さなとこに来て、儲け出るの?」と言いたくなるようなイベントやお祭りに出店して、盛り上げ役を買って出てくれる、ありがたい存在だ。
また、コロナ禍で多くの飲食店が休業・閉店を余儀なくされた際には、接触を避けながら購入できる「駅弁ドライブスルー」店舗を開設、外での食事に飢えていた人々に多く利用された。姫路市民も、地元のソウルフードとしての“まねき食品”の動きを気に掛ける人もいるようで、先に述べた「関西シウマイ弁当」発売が話題になった際には、姫路駅の入場券をわざわざ払って、購入待ちの行列に並ぶ人もいたという。
万博での「MANEKI FUTURE STUDIO JAPAN」は、各種「えきそば」と、色とりどりの「駅弁」の二本柱に、日本酒・ジェラートなどのラインナップを揃え、10月の閉幕まで営業を行っていく。3850円の「えきそば」にどのような価値があるか、まずは「食べて判断」でも、遅くはないだろう。
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