「抗がん剤投与でも食欲あり」それでもどんどん体重が減っていく中で、ついにリバウンドに成功した食事の工夫

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体重は49キロ台まで減少したが、直近は53キロ付近まで戻ってきた(筆者撮影)

家の前の公園に植えられているオオシマザクラが満開で美しい。昨年3月にステージ4の膀胱がんが発覚してから13カ月。ベッドの上からでなく、歩いて公園に出向き桜を楽しむことができるなどとは思いもしなかっただけに感慨深いものがある。

4月10日に抗がん剤を投与した。通常だと4日目、5日目あたりに副作用があらわれ、全身がだるくなり食欲が落ちるのだが、今回はそうした症状があらわれなかった。体質が強化されたのだろうか。体重を測ったら53キロ台まで回復していた。一時は49キロ台まで落ち込んだだけに、いい傾向だ。今回は13カ月間の闘病生活を振り返りながら、抗がん剤治療と食生活についてまとめてみたい。

がん発覚から8カ月で13キロ減

昨年3月、膀胱がんに伴う腎臓機能の低下を防ぐための腎瘻手術を行うために入院した。その際、病棟内の測定機で身長と体重を測った。177センチ、63キロだった。その後も入院するたびに計測するのだが、体重は驚くほど変化していった。12月下旬に高熱が続いて緊急入院した時は、49.6キロに。がん発覚から8カ月で13キロ、20%も減少したのである。

太腿や上腕の筋肉がげっそり落ち、お腹回りもすっきりしすぎてズボンが緩くなってしまった。筋力、握力が低下したのだろう、2リットルのペットボトルを持ち上げるのが苦になってきた。運動不足も深刻だ。抗がん剤の副作用で熱が出たり、体がだるかったりすることが多く、ほぼ寝たきりの状態が続いた時期があった。副作用があらわれなくても冬場は寒くて外に出る気がせず、どうしても体を動かす機会が減ってしまう。

幸い、4月になってからは気温も上がってきたので、少しずつ歩くようにしている。それと1日3食の食事にはずっと注意してきた。病院の栄養士さんのアドバイスに従って、たんぱく質を最優先して摂るように心がけてきた。

家の前の公園に植えられているオオシマザクラが満開に(筆者撮影)
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