自宅での食事は基本的には妻に任せている。朝はご飯2膳、味噌汁、アジの干物、目玉焼き、納豆など、昼はパスタやパンが多く、サラダで野菜を摂るようにしている。夜はご飯2膳、味噌汁、牛肉炒め、冷奴、ひじき煮、漬物といった感じか。揚げ物は体が受けつけなくなってきているので、鶏のから揚げやトンカツなどはひとかけらあれば十分だ。
こんな感じで闘病生活のなかで食事には最大限の配慮をして、結構モリモリと食べている。かつて勤務していた会社の後輩たちと食事をした際、出てきた料理をペロッと平らげたのを見て驚かれたことがある。がん患者だから食が細いと思ったのだろう。どっこい、食欲は旺盛である。
酒を飲まない代わりに甘いものを食べるように

さらに、嗜好品も変わった。がん発覚直前あたりから酒を受けつけなくなり、今ではビール一杯さえも口にしなくなった。夕刊紙に勤めていたころ夜中まで飲み歩いていたのが嘘のようだ。
その代わりといっては何だが、以前は口にすることがなかった甘いものを食べるようになった。わらび餅や大福、ケーキ、そしてアイスクリーム。糖分の補給も必要だろう。
こうした食生活を送っているのだが、直近の体重はようやく53キロ台まで戻ってきた。どれだけ食べてもがん発覚前63キロにはほど遠いのが実情だ。
それにしても、なぜ食べているのに体重が減るのか。これががんの恐ろしいところである。がんに罹ると、がん細胞は正常な細胞よりもはるかに多くのエネルギーを消費するため、体から栄養が奪われていく。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら